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12/21〜 ひなたのねこ 巡回展
大阪、スタンダードブックストア心斎橋にて






12/31 暮れなずむ



 あれよあれよと今年も暮れまして、特別な支度はなにも出来ません でしたが、変わらずまたこうして年を越すことができそうです。一年、たしかにあっという間のようで、でも今年は長かったかな。なんだかいろいろやりまし た。派手な大きな出来ごとは無かったけれど、仕事でもプライベートでもたくさんの人にお会いする機会に恵まれて、日々のなかで こころ穏やかに満たされて胸いっぱいになるようなちいさいことはたくさんあって、ああ今年もよかったなあと、ほんとしみじみ思うのです。胸がちいさいから すぐいっぱいになるのかしら。ええと見た目とかじゃなくて、いや見た目もですが。内側の。満たされたものが減ることはなくて、忘れない限りはストックされ て、ふとした時の力になるのですね。
小さな展示をぽつぽつとしましたが、ぐぐっと音楽に傾いた一年でもありました。仕事はもちろん、ちょこちょことライブにも足をはこんで、素敵な方たちのす ばらしい音楽に出会いました。新しい音楽をたくさん知ったなあ。一年とおしてあれこれ演奏もやらせていただいたり。そうそう、おもしろかった。
年度末までは、もうしばらく突っ走って過ごさないといけなそうですが、これからどんなことがあるんだろうかと全く想像がつかなくてたのしみ。来年もやれる ことは出し惜しまず、やっていこうと思います。すこし自分のための勉強をしたいな。
さあ、ようやっと静岡に帰ってまいります。写真の富士山は,横浜の教場から。仕事納めの日、半年経ってはじめて窓から富士山が見えることに気がついたので した。感激した。

 お会い出来た方も出来なかった方も、ここを読んでくださっている方も、お付き合い下さりありがとうございました。
みなさま よいお年を!





12/22 冬至 そして朔


 澄んで晴れわたる。足早にいろいろなことが過ぎてゆきます。

  土曜日、巣巣レッスンの発表会がささやかにあたたかくありました。楽しかったなあ。みんなで写真を撮りたかったのにすっかりと忘れてて今思い出しました。
ピアノが巣巣へ来たいきさつから、私が巣巣へ行くことになったこと、レッスンに来てくださるみなさんが居ること、ちょっとしたタイミングやいろいろなご縁 で繋がって続いていること、どれもありがたきこと。演奏してくれた生徒さん、そのご家族もまたあたたかく頼もしく見守ってくださっていることがわかって、 すばらしいー。これからも楽しみな大人レッスンです。
そしてひゃーと歓声が沸いた、美しく美味しいお弁当をつくってくだ さった もりかげさんありがとうございました。



みなさんが演奏された曲は、

アマポーラ
バイエル52番
summer /久石譲
バイエル63番
Ein neues Lied im Kopt / Henning Schmiedt
アベマリア/ ブルグミュラー
SAMURAI / Djavan
ワルツ Op.69-2/ショパン
雨だれ/ショパン
仮面舞踏会 / ハチャトゥリアン
My favorite things
樅の木 / シベリウス
白樺 / シベリウス

それぞれの方とお話しているように、みんな音色が違ってすてきでありました。いろいろでいいのです。
わたしもなにかイチから新しい曲を弾いてみようと決めたのはシベリウス。決めたのが10日ほど前でのやっつけになってしまって一番練習不足ですね。本番前 に練習しているとき,巣巣にお買い物にきていた年配のご夫婦が音色をとても気に入ってくださって、たぶんこれがこの日の一番の演奏でした。来年は超絶を。 なんて。気持ちはいつもあるのです。



最後に。巣巣の岩崎さんと、いっしょに連弾したYちゃん。あ、3人とも数日ちがい12月生まれの射手座。ふたりとも終わって ほっとした笑顔が可愛い。わたしは大抵演奏のあとは落ち込むのだわ… これじゃだーめーだー って感じに。



12/19 北風ぴーぷー


 
 冷たい空気。ここのところすこし喉の調子がよくなくて、毎日起きるとハーブやオイルでスチーム吸入をしています。昨日はタイムの葉っぱとティーツリーの オイルを1滴。
暖房の部屋で声を張って歌ったり、ずっと喋りっぱなしになるのがいけないのかもしれません。咳はときどきコホとする程度の空咳ですが、あと1週間は仕事も いつもどおりなのでケアしながら。お茶も秋からずっと薬草茶を飲んでいましたが、ローズヒップやエルダーフラワーなんかのハーブティに。ローズヒップはし ばらく煮出してとろんとするくらいの方が好きです。夜はこないだ作ったシナモンとジンジャーとレモンのコーディアルをお湯で割ったり、牛乳で割ったりして 飲んでいます。温かい飲み物がほっとしますねえ。
みなさまもほっとする時間をうまくつくりながら、寒いのとかワサワサとかをのりきっていきましょう。


今日はタイムとモミのチンキとチンキにしたモミの葉っぱで。
タオルを被って蒸気を奥までふかーく息を吸います。顔があったまって血行もよくなるみたい。同時に足湯もしたら最高かも。やってみよう。



12/14 O Chrismas tree!


  しずかな日曜。みんな選挙にいきながらお出かけでもしているのかな。わたしも午後から行って、投票所の近くのスーパー銭湯で風呂にでもつかってこようかと 思ってます。水道が地下水なのは知ってましたけど、意外なことにこの辺り源泉も沸いているのです。ほんと、人を呼ぶ魅力がちっともない街ですけど、わたし はわりとそういうなんでもなさが嫌いじゃないみたい。わざわざ来ない街。笑
  今年もうちのツリーは生徒さんが作ってくれたこれ。たぶんかれこれ10年以上はこの小さくてお腹がすくと食べたくなっちゃうこのツリー。2歳からレッスン していたRちゃんも、もう大学受験で、今度の3月でレッスンをおしまいにすることになった。歳も身長もまあすっかり大きくなって、ああ感慨深いよ、と思う けれど、オムツちゃんだった頃だってついこないだのような気もするし、めくるめくった年月がどんだけ長かったかのかと思い返そうとしても、その長さってう まくイメージができない。けれど、ああこのツリーとも最後なのだ、と思ったら、がっくりとに肩の力が抜けるように会えなくなるのはやっぱりさみしいなあと 思う。もしかしたらここ10年くらいは、実家よりたくさんあがりこんだお家かもしれないな。




12/12 冬の仕込み


イヌビワの木。
 うー。冷えこみます。あーあれをやらなきゃー、あれもあれも、と思いはするのですが、体が動きません。怠慢なんでしょうか、パワー不足なんで しょうか、寒さでしょうか。どうもいけません。
そういえばあれも今年はまだだったよ、と、あわてて干し柿をつくりました。今年送られてきた柿は思わず 「え?」と声が出てしまったくらいサイズが大きくて、縄に5つも繋げたら持つのが重い…。それが何本も狭い物干し場にぶらぶらというかどーんどーんと存在 感を出しているので、ちょっと恥ずかしいくらい。イルミネーションの季節ですしね。しかし食べ応えたっぷりなのが出来そう。新年のお楽しみというところ。




12/5  木は葉をおとして人は影を伸ばして時は暮れる



  つめたい風と雨の日が過ぎて、一気に冬の兆し。あちらこちらに黄色の絨毯。レッスンへ通う道の銀杏並木も見事に黄葉。絨毯ふくめたら桜にだって負けないね と、ひとりうむうむと満足げに頷く。比べるのも変だけど。
わたしなどはきれい〜と呑気に見ているだけですからアレですけれど、積もりに積もる膨大な量の葉っぱを、やっぱりどなたかがお掃除をされるのだろう。街路 なんかは、誰がするのだろうか。行政?近くに住んでいる人かな。
ときどき、枯葉が汚いから木を切ってしまおう、草が生えるからアスファルトで埋めてしまおう、なんて話もききます。近くの緑道にずらっと続いた桜の木と植 込みが、つい最近も突然全部切られてひっこ抜かれて整地されて、うっそーん!とびっくりしたばかり。たしかに木も歳をとると問題が出るだろうし、緑が茂っ ていれば虫も出るけれども…さ。もしこの緑道にアスファルトが敷かれて草のひとつも生えないような道になったなら、あたしゃ ついにこの街を出るね!と、勝手にプリプリしているわけですよ。年に何回通るかって道ですけれど。でもじゃあ、時間を割いて、毎日降ってくる落ち葉のお掃 除をあっちからこっちまでやれますか?と訊かれたら、やっぱりなかなか出来ないわけで。
だから、こうやって花も緑も黄葉もわたしなんかが愉しめるのは、知らないところで誰かがそっと(もしかしたらお金で解決しているのかもしれないが)手を動 かしてくれているのかもしれないなあと思うと、街の中ってのは、木が1本あるだけでもなんだかありがたいことなのかもしれない…と考えたわけです。鳩のあ とをくっついて歩きながらね。




12/2 しんと師走



 起きて窓のをあけて外を伺ったら空気がしんとつんとりんとしていて、ちょっとにやにやする。12月だ。今年も冬までやってきた。やってこれたよ。それで いいじゃないか。だめか?
すこし荷物を減らしたくて、使わないはぎれや画材なんかをえい!と処分しはじめた。自分でいうのもなんだが収納上手なので、ちいさい一角も掘り出しはじめ ると山になる。大事にとってある昔描いた原画とか詩やなんかのテキスト類の紙、スケッチブックも、どんと積んでまとめたけれど、一枚一枚整理するのが面倒 くさくて、もうそのままどーんとさよならしてもいい気になってきた。
今のわたしに必要なものってなんだろう。わたしはなにをしたいんだっけ。ふとこんなことを考えるのは何回目だろうか。またここに戻ってきた。




11/25 小休止



 甘酒、加湿器、そして今日ああそうだったと結露がはじまった。 12月はなにがめぐってくるのだったかな。甘酒は、香りさえあれば砂糖もなにもいれなくてよくなったので、酒粕湯であります。十分です。昼間からこの香り を飲めるなんて、なんてしあわせかとおもう。お酒は大して呑むほうでもないんだけれど。日本酒は舌がぴりっとしびれるようなやつを舐めるようにいただくの が好きです。
連休は毎日朝からお仕事でしたので、雨の本日はいつまでもうとうとしているようなけだるさ。買い物にも行きそびれました。さて夕飯はなににしようか。葉も のも根菜も美味しい野菜がわんさかしてきて、食欲は増。林檎も美味しくなってきましたね。こないだはちょっと甘いモノが食べたくなってキャラメリゼにしま した。写真の林檎は、"奇跡のリンゴ"の木村さんの林檎をお裾分けしてもらったの!ありがとうございます!




11/ 21  とっぺんぱらり



 軒の雨樋にヒビが入っていて、そこ から昨日の雨のなごりが時折ぱらりとベランダの葉っぱたちのうえに落ちてくる。とっぺんぱらり。それでこんな言葉を思い出した。里芋の葉っぱに雨のしずく があたったときの音みたいだ。里芋の葉っぱってきれいに水をはじくから、水がまんまるになるんだよね。そういえば少し前に里芋の葉っぱのつくりを参考にな にかを開発したっていうのをテレビでやってた気がするけれど、なんだったかな。たしか里芋だったと思うのだけど。
とにかく子供のころはそういうきれいなものをたくさん見ていたのに、大人になるとどうして減ってしまうのだろう。大人はそういうところに自分でがんばらな ければいけない。
 今年も父さんが畑に里芋を植えた だろうな。まだ霜がおりてなければ、とっぺんぱらりがきけるかな。そして、葉の上をころりころりとしながら水の玉が光っているのも見れるだろう。


 こないだ摘んだ七草。こうしてみると 春とほとんど変わらない。今回のヒットはスイバ。これまで何度か食してはみたものの、まあそれほどで最近は摘まずにいたけれど、こないだはやわそうなみず みずしい見た目にひかれ手が伸びた。かるく 塩でもんだカブに、旬のレモンも皮つきでカットして混ぜこんで、刻んだスイバをのせてサラダに。おお、なんだ酸味がマッチしてうまいじゃないかー。もうす こし摘 んでくるんだった。酸っぱさを体が求めているタイミングだったのかなあ。
 そんな発見のあと、長らくなんじゃろか?食べれんのか?と細い目でチロチロみていた草を調べてみたら、あれはこれだ!と名前と姿が完全に一致して、う おーやったーとほくほく喜ぶわたしであります。またいこ。食べてやる!笑




11/20 葉っぱの道  宇宙と交信  音のするほうへ



  バッサバッサと落葉するモミジバフウの並木道を、わざと葉っぱのうえを踏んでジャッジャとあるく。こんなに音をたてて歩くのって今だけだからね。大人だっ て思い切って踏みますよ。桜の葉は、落ちてもまだすこし水分が残っているのか、シャクシャク控えめな音。
 草の様子をみに草場へ。なんだかんだで4ヶ月ぶりとか。枯れ葉が積もりはじめてはいるけれど、思ったよりまだ青々しています。ふんふんとごきげんで観察 して、ちょっと摘む。ふかふかな土に陽射しの温度を感じながら、ゆっくりゆっくり歩いて、ときどきじっと佇んで草木の気配をうかがう。まだ木々にも葉が 茂っていて、色付いた葉に光があたると透けてみえるよう。葉に囲まれて傘の内側にいるような、木のふところにいるような、そんな気持ち。こういうときはな んにも考えなくてもいいのだ。たぶん。できれば存在もなくしたいくらいで、呼吸も静かに。体の重さで沈んでいる足の裏へ、よけいなモノが降りていって土に 吸い取られていくみたい。大地は深く、果ては宇宙につながっているんだなあと、すこし遠くへ意識を飛ばした。ここにひとりで居ると、相手は自然や地球や宇 宙なわけで、自分(人間)はほんとにほんとにちっぽけなひとかけらもない存在なんだなあと思う。見渡すところ人間はわたしひとり。でもまわりや足元には、 想像出来ないくらいの生物が生きているわけ。全くえらそうなこといってられない。


 ココ ココッコ ココ。雑木林のたかいほうからリズミカルな音。見上げてその主を探したら、ちいさいキツツキが木をつついていました。予想以上にすんごいバネ運 動なもんだから、あんぐりしたまま凝視。パピルスノートにも書きましたが、ちょうどカレンダーの絵に小啄木(コゲラ)を書いたところで、実はコゲラだけあ んまりちゃんと見たことがなかったので、うれしかったなあ。幹じゃなくて細い枝(写真の斜めに伸びてる枝)をつついてたから、どんぐりを隠す穴をあけてた のかも。コゲラはわたしのことなど知る由もないだろうが、上から見下ろす地表のわたしはどんなふうに見えるのだろう。 





11/14  カレンダー すずらん 芝生



  今年も身近なうつくしいカタチからヒントをもらって描き下ろしました。控えめトーンですが、水彩で色を作ってのカラーイラストです。おだやかに静かでいい 感じ。12枚とかならべて貼ってもいいかもしれない、と初めて思いました。週末には online shopにもUPできると思いますので、覗いてみてください。ページ下のPapyrus boatから飛べます。今年はまたペーパーフォルダに入れてのパッケージです。



 そして今日から開催の、カレンダー展にも並んでいます。昨日、芝生さんへ納品にのんびりとゆるい各駅電車で。窓からの光を背中へうけて、ぬくぬくうとうとしながら経堂へ赴きました。ひさしぶりのすず らん通りもきょろきょろとしながら。
経堂で個展をしたのは10年近く前。もうそんなんか、という思いと、もっとずっと前だったような気もします。庭をテーマにインスタレーションをやりはじめ たさらに2年前ですからね。永井さんのワークショップに通いはじめた年で、それまでの自分のこだわりみたいなのをまだ残していたので、ちょっとつまらない
(かっこつけちゃった)展 示だったなあと思います。(永井さんにもちゃんとそれを指摘された)それで写真をメインにするのはあれが最後になって、今に繋がる作品や展示のスタイルを 模索しはじめたのでした。ソロCDとか作っちゃって、その時にしては結構体当たりなこともしましたし、あれはあれでやってよかったと思うけれど。そんなこ とを思い出しながらぽくぽくと歩いてゆけば、その頃憧れて通ったロバロバカフェだったところに芝生さんはあるわけで、これもまたご縁だなあとまたじんわ り。
すずらん通りをまっすぐまっすぐ、あれ?まだだったかな?と思うのは今も同じ。小学校のフェンスのちょっと手前です。途中、ハルカゼ舎さんやstockな ど、ちいさくかわいいお店が出来ていました。お散歩がてらに是非。カレンダー展は,12/2まで。

ありました↓初ソロCD。リーディングです。生音じゃないし、今だったら絶対つくらないCDでした。若気の至り というか(若くもなかったけど)人に歴史あり…というか。笑っちゃうしかないわ。

フイルムにも現像にもお金をたくさん使って、こんな写真を撮っていましたね。ひとつの時代。


 

11/7 冬立ちて猫は塀の上で時過ごす



 伊勢丹のこのミロコマチコさんのアートワークが素晴らしくかっこ良くたまらなく。

http://christmas-journey.com/#yoik
夏はいつだって陽射しに駆り立てられて飛び出していくように迎えて いるけど、冬はいつくるかくるかとふつふつと煮立てるように、その日を描き想いながら迎える。寒くたってどうしたって、暗さを合わせもつ冬に惹かれるのだ な。海だパッションだなんだと色めき立っても、わたしの内側はこちら側の人なのかもしれない。



11/5 明日は見えたかセイタカアワダチソウの妄想



 現在発売中の『nowa』 vol.2 (ネコパブリッシング)に、引き続き草のこと書きました。本屋さんなどで見かけたらお手にとってみてくださいね。
 冬の草のチョイスにはかなり悩みまして、前号にしても実際に時期 を迎えてみると、あーこっちの草にすればよかったかーと思うこともありますが、近所にしたっても場所によりけりなので、当たり外れがあるかもですね。今回 季節を定めてしまうのが難しくて外したけど入れておけばよかったか、と思うのは最近気になるコニシキソウ。どこにでも生えて実に地味なやつ。なんで小錦= お相撲さん?思ってたけど、もしやあの柄が、ちいさい錦 ということか!と今!気づいた!遅い…(違うかもしれないですけどね) はは〜ん。あとで調べてみましょう。
 と、こんな具合ですから、
相変わらずどの草にもいちいち書きた いことが盛りだくさんで、字数制限を大幅にオーバーして原稿を送って担当さんの仕事を増やしております。そのせいか2号にして字数増えてますね… 嬉しいやらすいませんやら。実際はさらに倍くらい書いてしまって、全く面倒なやつ。しかし わたしの見方はちょっと度が進んでおるところもあり、かなり個人的なポイントばかりプッシュしてしまうので、みなさんが読んで覚えて楽しそうなところを チョイスしてくださっています。ありがとうございます。
 次回の3号は春号。やばいです。春の草場なんてあたしにとったら毎日祭り状態ですよ。今からどきどきします。8つにしぼるなんて出来るんでしょうか。自 分的においしいのんばかりならないよう気をつけます。嗚呼、すこし思考がトリップしました。見えないところばかりを考えて背中を丸めてばかりいないで、背 高泡立草のごとく伸びでもしましょう。


 

11/4  たぶん今日はここが音の通りみち



 気のせいか音がよく抜けてくる。鳥のさえずり、ほどよい外界の生 活音。こないだあたたかい風がザーザー吹いた日に、くぬぎの木の下を散策ときのことを思い出した。木々の葉が一斉にこすれあう音、黄色くなった葉が枝から ぶわっと飛ぶ瞬間。くぬぎの実がコツコツと落ちて坂道を駆けていったこと、燃えているように赤い落ち葉を一枚だけ見つけたこと。約束の時間にすこし早くて 困って、ゆっくりゆっくり歩きながら風に吹かれた。
 今日も窓の外は晴れ。薄くなった青空。空気はぐっと冷えて、口をつぐんだまま、だんまりのテーブルにかれこれ3時間ほど座っている。きらきらと光る旅の 入り口がどこかにないものかしら。諦めてつけたインターネットラジオからの1曲目がMETROPOLEで、ちょっと嬉しくなって仕事スイッチがまた入っ た。気分て気分屋だね。
 夜な夜なのカレンダー制作は、煮詰まっちゃっては寝ちゃってます。絵が全部決まらないというか描けてなくて。それでもすこしずつすこしずつ進んでいるか な。たぶん。そうそう、いつのまにか四十肩が治ってる気が!頭の上に両手ともまっすぐ上がるの一年ぶり。バンザイ!




11/3 めくるめくってみた 地下世界



 陽射しゆるく穏やかに晴れ。早く起きれたのでしばらく放ったらかしにしていた植物の手入れをする。伸び伸びのミントをカット。レモンバームは今年はどう もいつもの勢いがなくて種も少ししか採れなかった。もしやもしやと土を返したら出てきましたよ。芋イモヤマイモ〜。蔓がよく茂っていたので、なんとなく見 当はついておりました。大きくなるまで埋めておきたい気持ちもなくはないけど、ハーブたちが駄目になりそうなので掘り起こしてお腹へ入れることに。まだち いさいから素揚げかな。
よしよし、原因が動くあいつらじゃなくてよかったわ!と思ったのもつかのま、毎年実りを楽しみにしているワイルドストロベリーの鉢に手をかけた瞬間、どう もおかしい… 先日のより小ぶりなあいつたちにやられておりました… 10年くらいになるでしょうか。大事に育てていたイチゴなのでショック。いや、植え替えとか枯葉取り以外大して手はかけてませんけど、目はかけておったの ですよ。見かけあまり変わらないけれど、引くとスポンと株ごと抜ける。ほとんどの根が切られてしまって再生は難しいかも。うう。ひとまずは植え替えて様子 見です。もうすこし早くみつけられれば救えたのかも。忙しさにかまけたせいです。摘んだミントでお茶をいれて落ち着きを取り戻しましょう。自分しか分から ないようなちいさい大事なことを見失わないように。



11/1 霜月の雨



 雨の一日。今年はピアノのお仕事にご縁があるようで、レッスンやレッスンの為の研修などであれよあれよと日々過ごしています。こんなに外で働くのは、 20代以来。若い頃は午前午後レッスンで+夜バイトとかやって、インテリアに凝ったり、雑貨を作ったり、デートもしたりしてたのに、今や昼〜夜のレッスン だけでも家の中のことが二の次で、ああもう! 毎日時間も場所も異なるところへ行くので、どうも上手にリズムを作ることが出来ず、空いた時間を有意義に使えないのです。今日も夕方には帰って来れたの に、ハアーと一息ついてころんと寝てばかり。ああー。曲のリズムはとれますが生活リズムは作れません…オーマイガー。譜割りのごとくタイムテーブルを作る べきか。
 夏前や秋から始まったレッスン、また新しく受け持つことになったレッスンは、急な退職や病休、産休の先生の急なピンチヒッターで、期間が決まっていた り、先がわからない期間の担当。あうんの呼吸になってきたレッスンもあれば、ひとりひとり 繋ぎの私がどのくらい踏み込んでいくべきか、その時間の指導のみに割り切るべきか探ったり迷うレッスンもあり。組織のもとでのレッスンは、自分の意思だけ ではむずかしいことが多々。でも迷いの気持ちは生徒さんに伝わるのでしょうね。とくに小さな子供たちはどこかしら不安そうで。ぎゅっとしてずっとあなたの せんせいで居るからねと言えたら(そしてもしもそうすることができたら)体はくたくたになってもずっと楽なのにと思います。それが自己満足であろうとも。
と書いて、十数年前に一身上の都合で30人ほどの生徒さんのレッスンを辞めた時のことを思い出しました。こうするほか無いと辞めたのだけど、今だったらあ の決断は出来ないかもしれないなあ。なにが変わったんだろう。
でも自分じゃなきゃ、なんて思うのは傲慢なことですね。1回だろうが1ヶ月だろうが、楽しかったー来てよかったーと自分も思えるレッスンをするのが私の モットーでありました。出来ることは出し惜しまないと決めたんだったヨ!

 


10/25 干してます



 おちつい
た土曜のはじまり。気温がもどって賑やかにお喋りする 鳥たちの声ももどった。今年も干し野菜の季節がきた。今日はキノコが日光浴。まあなんというか楽しくてというか、こういうことをプラスα出来てることに喜 びを感じて、言ってしまえばちいさな満足のためにせっせと干している気もしますが。特にキノコは干せるから、と買ってしまう節あり。
何度も書いていますがうちは冷凍庫がほぼ機能しないのと、冷蔵容量も限られているから、日持ちさせるという点ではとてもいい。あれやっぱりちゃんと保存の ために干しているじゃん。越冬ではないけれど、越週くらいの感じで。

ほんとうは、新鮮なうちに食べ切れる分だけを買って、買ったらちゃんと下処理をして調理して保存しておけばいいのだと思う。しかしなかなか。しゃらくさい (めんどうくさい)日の方が多いので、ざるにぽいぽいとして、お日さまよろしくです。お日さまってありがたい。冷蔵、干し、冬になるとここにベランダ(屋 外保存)が加わって、野菜がたくさん保存できるのでとてもうれしい。ついつい買い込みがちな季節だけど、根菜がころころといくつかと、緑のモノが1つある だけで安心。写真はこないだ仕込んだ柚子胡椒と青唐オイル。これも季節のてしごと。





10/23  ひなたのねことラジオと声



 鎌倉 moln にて『ひなたのねこ』展 がスタートしました。moln と繋がりのある作家さんの作品が増えて、東京のときと雰囲気も変わり、新しい作品もたくさん。またまた見応えのあるボリュームです。是非鎌倉にいく予定が あったら散策ルートに加えてください。わたしも引き続き参加しています。
  今日は、FMヨコハマの中継リポートで あの"ほずみん"が来てました。声で想像していた方とちょっと違って、自分がいかに勝手な想像をしているかがわかりましたよ。面白かったです。自分も一時 ラジオで喋っていたことがありましたけど、一体どんな姿を想像されていたんだろうー。昔から「声はかわいい」と言われ続けてきましたイシカワですからね。 声は!って!って思ってましたけど、最近はかわいいと言ってももらえるならどこがでもいいです。「かわいい声」っていう表現と「声はかわいい」っての、ず いぶん違うと思うんですけど、「声は」なんですわ。いやいや根に持ってませんよ。これからも言ってください。



『ひなたのねこ』展 〜11/9 鎌倉molnにて
 11:00〜18:00 (月・火 定休)
 詳細は←メニュー news にてお知らせ中。





10/21 豆のつぶやき 火曜日の泡



  小雨が降ったり止んだり。秋の土用入り。数日前に台所の乾物の整理なんかをしたので、昆布やどんこを煮たり、小豆を炊いたりしている。くつくつとゆっくり 部屋をあたためてくれる煮炊きは、今日みたいな肌寒い日にぴったり。そんなことを思いながら、他のかんがえごとをしているような、しているふりをしている ような昼下がり。

 毎年この時期になると、そろそろ来年の手帳をどうしようかと考え ます。日曜はじまりを使っているので、ずらりと並んだ手帳売り場、どの店に行ってもほんとうに選択肢がすくない。日曜はじまりでマンスリーがあれば、表記 も色も最小限、ただただシンプルでいいのです。もうほんといっそ作ろうかと思ったりもするけれど、カレンダーだけでも季節に間に合わせるのが(出遅れるけ ど)精一杯。何年かはトラベラーズノートのフリーに365日分ハンコを押したこともありましたが、もう面倒なことはちょびっとでも減らしたいし、あのリ フィルも欲を言えばもうちょっとシンプルに枠だけでいいのです。
ああこれで日曜はじまりならば…と思うメーカーに談判しようかと思うわほんと。
手帳コーナーの横で展開されているカレンダーコーナーには日曜はじまりが当たり前のようにたくさん。みなさんこんがらならないのでしょうか。あたしゃはだ めであります。


 と、ここのところ街に出るたびに売り場をあっ ちらこっちらとぐるぐるぐるぐる無い無い無い無い!と廻りまして、ようやくコレなら使ってもいいぞ、というものを見つけましたよ。伊東屋さんのオリジナ ル。でかした伊東屋。カバーはノーサンキューでしたので、リフィルにして自作カバーに。大きくも小さくもなく固くも柔らかくもなく片手で開けてグッド。お じさんぽいですかね。いやむしろこれで十分と思いますが、まあベルトやなんか追々改良していくことにしてタッセルでもつくろうかな。新しいものを持つのは やっぱりうきうきしますね。これで落ち着いて今年のことに戻りましょう。



10/17  アラウンド


 
 爽やかな秋晴れ。ベランダの一番いい場所で布団が昼寝している。穏やかな光をたくさん受けて、あとで私にいい夢見させておくれ。くるまれるしあわせを今 からたのしみに、今日も自分がつくりだした日々のなかにいる。




10/16  ヒメツルソバは満開 銀杏は拾い放題



  台風が去ってから急激に気温がさがった。長袖を重ねることにまだ慣れておらず、なんだかなにをどこまで着込んでいいのかも わ からず、かといって今から暖房をつけるには気持ちが憚られる。街を歩く人は、半袖もいればダウンを着ている人もいて、去年の今ごろに何を着ていたのか思い 出そうと、白目をひっくり返し気味に記憶をさぐってみたけれど、まったく思い出せない。でも忘れるってことに、わりと救われていることが多いんだろうと最 近思うので(歳とともに自分を肯定することも多くなったな…)まあ必要以上に掘り返すのはやめよう。
そんなわけで、常にうすら寒さを感じながら過ごしている。寒い!なら もっとなんとかしようとするのだろうけど、うすら ってとこがいけない。うすら気配は、油断につながるので注意だ。靴下を2枚にしておこう。
 こないだ満月の月食に世間がわいわいしていたと思ったら,今日はもう下弦。冷たい雨に濡れた路地では、ヒメツルソバのピンクのポンポン花が満開。
 
 

10/14 スーベニール展終了しました



  ありがとうございました。パワーがなくて在廊出来なかったのが残念。写真は、大石くんとのコラボ作品。数個の石の命名と2パターンのパッケージングをわた しが制作いたしました。


紙袋は、今は無きBLUENOTE新聞で。少し前につるんとした冊 子に変わってしまって残念。


「"笹かま" 猫がテーブルにあがってきそうなときに使うおとり石」とか「"覆面パトカー" 交通違反を見張ります」とかとか、きっと誰か一人くらいには必要だと 思われる役割を授けられた石たち。いくつかお土産に購入してくださった方が居たようで、いったいどの石をお求めになったのか、とてーも興味があります。
私が欲しいかも、と思ったのは、「"ヴィロン" 電話をかけるときに片方の手に握ると気持ちが落ち着きます」
電話はほんとかけるまでが苦手でね。人形たちのほうは戻ってきたら、Papyrus boatへUPします。そしてカレンダーの準備に取りかかります。



 

10/10 今この時が想像もつかないいつかの日につながっているわけだ


  今日はひとつ予定を諦めて、ひとつやりたいことを。元気な野菜が食べたくて、近所の農家さんが直売してるところへ買い物にいってきました。やわそうな春菊 のおろ抜きが売っていたので、さっそくカブと柿とサラダで。春菊のシーズンが来るんだなあ。ボールいっぱい食べれそう。(というか食べました)
 今週は物理的にも見えないとこも、持ちものを減らしてフラットになる作業をしている気がしています。隙間をつくっては、ちいさく新しいことを。インプッ ト。いつかするアウトプットの為の準備です。きっと。
 星ヶ丘の展示も、今日と週末を残すのみとなりました。わたしの代わりに人形たちが,丘の空気をのんびりと満喫しているようです。
そうそう今回はソロ作品とは別に、メンバーの大石くんとも作品をつくりました。先月の音楽祭のときに数年ぶりに会った大石くん。ワークショップ期間中もあ まりお喋りもしたことなかったのだけど、あの日どういうわけか会話が弾みまして、自分でも何がなんだか頭が追いつかないままユニット組むことになって作品 作りました。以前から「この人とは全然回路が違うけど、面白い着眼でまたおもっしろい文章を書くなー」という大石くんとの作品ですからね、面白いと思いま す。で、あとから気づいたら石イシコンピの石の作品です。星ヶ丘マジックでしょうか。是非ひとつひとつ見てください。というわけで、出来上がったのがほん と奇跡。是非とも感想をおききしたいところ。


10/9  ひとり野草の会


 近所の狭い路地で、柵ごしの駐車場の端っこに生えていた草を見ていたら車が来て、歩き出すのを待っていてくれるようなのだけど、まだ観察しきれてないし 立ち去るわけにはいかん と道の端に寄れるだけ後ずさりしたら、アスファルトの段差に落ちました。5センチくらいだと思うけど、ガクっと体勢が崩れてちょっとびっくりしちゃった。 運転手さんは、こんなところでなに?って顔で通り過ぎてゆきました。住宅しかないとこですから怪しげですかね。つなぎでも着て、野草の会とでも書いたネー ムプレートでもぶら下げておくべきだろうか。


 そのとき見ていたのが、この草。ほのかに葉の色が変わりはじめて いてきれい。今までどこで見ていたのか、よく知ってるんだけど、長く出会って無かった名前はわからない草。オジギソウみたいに夜は葉をとじていました。き みの名はなんだね。マメ科みたいな葉だけど、つき方が違うね。根っこにつぶつぶもないし。上の写真でとなりにもさもさ穂があるのは、イヌビユかなと思って 見てたけど、シロザかな。葉っぱが美味しいから虫食いでボロボロでした。
こんなふうに道ばたを眺めながらぷらぷら散歩するのはひさしぶり。線路端にはコスモスがたくさん咲いてた。ススキも穂をひろげはじめたし、お月見はこれか らだな。ブタクサと混同されて嫌われ者のアワダチソウ、キリンソウもこれからふさふさに。嗚呼 焦らなくてもだいじょうぶだ。ちゃんと追いつくから。ゆっくり季節をつかまえていきましょう。





10/7 それぞれの場所で



 青柚子が手に入ったので、今年も柚子こしょうを作 りますよ。これさえあれば、と思うほど麺に鍋におでんにお肉にごはんにも毎年無くなるまで大活躍です。と、し ばらく夏の終わりからずっと慌ただしい気持ちで過ごしていた日々がようやく過ぎて秋のなかへとっぷり。今日は昼まではのんびりすることに。ぽかーんとベラ ンダを眺めながら遅い朝食を食べていたら、視界の端で「ん?」ユーカリの鉢の土がもこっと動いた?…ような? あ、動いたね?もこもこと。なに?なになに?
は いー!カナブンの幼虫ー。一匹居るということは…ですよ。ふかふかしているところをすこし掘り返してみれば、はい出ましたーはいはい次々とー。今日のこの のんびりはこういう時間に当てられたわけですか。なるほどねえ。これもタイミングです。体調が悪い日に台風がきて仕事がお休みになったりね。
 ユーカリ、急に葉が落ちて元気が無いと思っていたのです。あちこち掘れるところは掘ってつついて、大量捕獲してかれこれ30分ほど経ちましたが、時折ま だもこもこっと出てきます。まだ居るんだろうなあ…。根詰まりもしていてだいぶ前から植え替えしないと、と思っていたので、その時が来たのかもしれませ ん。
 昨日は、長野から大好きな友人夫婦が里帰りしているというので、鎌倉へ会いに行ってきました。近くの友も呼んで、sahanでわいわいとお喋りしながら みーやんの美味しいごはんを食べました。こうして会えることがとても嬉しくて、たのしかったなあ。近くの友も遠くの友も、それぞれがそれぞれの場所で、い ろいろなことを愉しみながら自分をみつけたり、努力して暮らしていて、ただそういう姿をときどき見かけるだけでも、勇気や力をもらっています。頼もしい友 や知人があちこちに居てありがたいことです。自分もだれかのそんな人になれたらいいな。
そしてやっぱり長野にまた行きたいな!またね、リーダー!




10/5 スフルのスーベニール展



 だいぶお知らせが遅くなってしまいましたが、 大阪 枚方市星ヶ丘のSEWING GALLERY にて、
永井宏さんのアトリエに集まった葉山ワークショップの仲間たちとのスー ベニール展が始まっています。わたしは、葉山でのこと、星ヶ丘のことを想いながら人形を作りまして、それぞれにタイトルのような短い言葉を添えました。み んなの作品はどんななのだろう。見に行きたい気持ちでいっぱい。展示は10/12まで続きます。(月・火休み)草原のほうのSEWING TABLEでは、大阪の仲間のはまちゃんこと濱田久美子さんの切り絵作品の展示がされています。はまちゃんの作品もとても素晴らしく。行きたいいいいので す。みなさまも是非星ヶ丘へ足をお運び下さいませ。




10/3 学生時代



 御歳70という方々の同窓パーティに呼んでいただき、三島までピ アノを弾きに行ってきました。70の方々の集まり、落ち着いた雰囲気なのだろう緊張するなあと思いながら会場へ入りましたところ、まあ賑やかなこと。学生 時代に戻るとはこういうことか、と、くっつきあったり大きな声を出したり、愉しそうなお喋りや仕草など見ていると、こちらのほうが年上になったような錯 覚。お集りのみなさん、覇気がみなぎって、私なんかよりずっとお元気そうでした。若返りの方法を知った気分。



いま、三島市の約20%は70歳以上の高齢者なのだそうです。高齢化社会と聞くと、すこし不安な印象を感じますが、いろいろな面でまだまだ現役な方ばかり だろうとお見受けいたしましたよ。ご学友と話のつきない愉しそうな時間の隅で、わたしもまったく緊張なく愉しく弾かせてもらいました。たくさんリクエスト いただいていた歌伴も、これまた立派!な歌声でうたってくださり、元気をもらって帰ってきましたよ。みなさんまだまだお元気で、また呼んで下さい。笑





9/25 今日ですべてがはじまるさ





 いつもより遅く寝たのに思ったより早くに目が覚めて、雨のふる音を布団の中でききながら、起きようかどうしようかともぞもぞしたり、考えごとをしている うちに起きる時間になった。失敗したら辞職だな、と追い込んで必死で練習したコンチェルトの伴奏も、良くも悪くもないといったあたりさわりない感じで終え た。よくやった!とは思わないけど、まあよかったんじゃないの?と自分を労うのもつかの間。家に戻れば〆切りと怒濤の制作が待っているのに、終わった開放 感から泉谷しげるの春夏秋冬を「今日ですべてが終わる〜」と気分よく歌いはじめて「今日ですべてがはじまるさ〜」としめて、嗚呼〜、また始まってしまっ たーと我に返るわけです。まったくもって的を得てるな泉谷。春夏秋冬を初めて聴いたのは、たぶん中学か高校の時に SIONの歌うバージョンで、シオンのかすかすとしゃがれた声にきゅーんとしたのでありました。嗄れ声が好きだったのかなあ。モンタも好きだったし。都会 のなんだか不健康な生活を勝手にイメージして、そんなのにちょっと憧れていたんですね。山や畑に囲まれた健康的な田舎の生活だったゆえか。
 今日は夜だけお出かけ。仕事以外へ出かけるの久しぶりで今から気持ちがふわ〜っとしちゃうな。




9/21 憧れ 


 
 さらりとさわやかな空気。
スーパーに並びはじめた穂ジソを買っ てきました。ぷりぷりーっと実をほぐすのが気持ちいい。上から下へがコツです。すこしアク抜きして塩漬けとかき揚げに。卵焼きに入れるのも好き。ぷりぷり たくさんやるとアクで手も黒くなるので、爪じゃなくてなるべく指の腹で。
 朝から音楽をかけながら作業するのは久しぶりで す。聴いているのはDDG4。dani&debora gurgel quarteto。ころころと音が小気味よくころがってかっこいいー。職 業柄か耳がピアノの音ばかり拾ってしまいます。やっぱりジャズを勉強したいなあ。3ヶ月に1度くらい自分の手が上原ひろみさんばりに動く図を夢想したりす るわけですけど、目瞑ってるだけでは10年やってもだめでしたよ。譜面だけやれてもだめだと思うし。体かたいのからなんとかせんとだめでしょうかね。 DDG4、来週のライブが楽しみです。自分でごほうびを目の前につり下げて9月も走り抜きますよ。爆走です。次のごほうびも必要だな。そろそろ衣替えもし ましょうか。


ああー。自分を見てるようでせつないー。いたいのいたいの飛んでいけー。(現在はベランダで干しきのこになってますがね)


9/19 香りのよい朝




 二度寝の誘惑をふりきって鉢植えの前に座って、じっと(ぼーっと)葉っぱを眺めたり触ったりと平穏な朝。しばらく放っておいたハーブもなにも好き放題伸 びて、種の準備をしはじめました。よっこらしょと腰をあげてはさみを取り出してぷちんぷちんと剪定。剪定作業ほど無心になれるものはなし。葉に隠れたムカ ゴたちも、隙あらば土に着地して根を伸ばそうとしているので、ダメよ〜ダメダメ〜と目につくすべて回収です。今夜ごはんに炊き込んでしまいましょう。この ままごろっと昼寝でもしたいなあ。ちょっとくらいならいいかなあ。もうお彼岸なんですね。金木犀も咲き出す頃でしょうか。風の匂いがやわらかです。




9/18 秋刀魚サンマサンマ



  ねぼけまなこ。昨日子供たちと歌って踊ったサンマのうた(テキストの曲の替え歌)を思い出して、布団のなかから腕と足をぴーんと伸ばして出してサンマに なってから、手のひらと足のひらをパーにする。サンマというよりひっくり返った亀みたい。足の指も思いっきりひらいたらそのあいだを涼しい風がすーと通っ て、目が覚めた。きもちいい季節だ。
このあいだ京都から星ヶ丘へ向かう京阪の車窓から、一面に生い茂る葛が藤棚のようにびっしり紫の花を咲かせているのを見た。淀川のすこし手前あたりだった かな。とっさにあのなかへ飛び込んで、がつんと強烈に香るあの花のにおいを、頭の中へ痛くなるほど吸い込みたいと思った。あのにおいをまだ想像の中で嗅げ ているうちに。夏のあいだ行かなかった草場はどうなってるだろう。
 さて今日はレッスンの前にヴィオリンとの合わせ。3曲中1曲はまだ最後まで練習が出来ていないのであります。伴奏に必死でヴィオリンのパートも頭に入っ ていないし、やばいです。やばいとか言ってないで早く行って練習しないといけないんですけど、もはや思考停止気味でぽかーん。メイン奏者のバックはソロよ り緊張します。本番前にお腹こわさないようにせねば。←相変わらず弱いひと。うまく弾いて欲しかったら、もっと早く楽譜を…!とか、いや、いやいや言えま せん。チャンスに感謝。はやいとこ弾けるようにして、ゆかいな作品の制作をしよう!おー!(なんとか奮い立たせています)
 嗚呼、空気のにおいまた変わったのですね。こないだ、駅の脇では小雨のなか暗闇で白粉花がツンと香ってた。よし、顔洗おう。



9/14  音も笑いもキラキラとつづけ

  夜、丘での余韻を振り払うような速さでのぞみは走って、新横浜に着くとひんやりと小雨。眠くてもうろうと帰ってきて、ぱたりと眠り、パチリと目が覚めるま で寝て起きたら、すこんと晴れあがっていた。それ洗濯だ!とうきうきする。旅のもの、クロス、パジャマ、まくらカバー、ベランダいっぱいに干した洗濯物の 色味があまりバラバラにならずいい具合にグラデーションで揃うと、なんだか自分の方向性がすこし定まってきたように思えてうれしい。ガチャガチャとちぐは ぐなカラーになっても、生活感丸出しで生きてる感じがして面白いけれど。

落ち着いて座ってこうして日記を書きはじめたら、もわ〜としただるさと共にちゃんと余韻が戻ってきた。夢じゃなかった。



 丘の音楽祭は、やっぱりしあわせな時間だった。空に向かって丘全体から大きくてキラキラした渦がたちのぼっているような感じだった。まあるく葉っぱに のったたくさんの朝露が、たっぷりの光をうけていっせいに水蒸気になってのぼっていくみたいなの。空にはでっかいスマイルの永井さんがにんまりと見てて ね。
時々、そんな様子を輪から少しだけ離れたところに立って、緑の中を通って伝わってくる音、笑顔たちをのせたかすかな空気のふるえを、ちいさくぎゅっと胸の もっと奥の奥に吸い込んだ。
空気にも誰にも気づかれないように、 素知らぬ顔をしてるふりをしながら、静かに。




ノブさんの美味しいうどんを激写する象の音楽の相方なあやさん。わたしは一気に食べ終えた。
象の音楽はいつものとおり。わたしは相方さえ居れば自分のやることをやるのみだ。詩を読みはじめるなあやさんの声をきけばすーっと落ち着く。相方が急遽選 んだ永井さんの詩を、目をつむりながら聴く。うつくしくてまなざしに愛のあふれる言葉たちは、やわらかくてこわれそうでもあって、永井さんそのものであっ たようでちょっと切ない。こわさないように、ぽつんぽつんとお祈りするように音をおきました。
いつか関西でも生ピアノでライブが出来ればいいな。指先にこめる気持ちを、鍵盤がそのまま受け取ってくれて聞く人に届けてくれたらいい。学園内の古いアッ プライトでちょこっとやった練習が気持ちよかった。アコースティックとはわりとすぐに仲良くなれる。電子楽器と仲良くなるには、ひと晩共に過ごすとか、こ ちらも少々電子回路的になるとか、時間がかかるのだ。


でーっかいキャンバスに 開演から終演まで延々と笑達さんが描き続けてくれた永井さんとレーレーさん。ながいさーん!あ、レーレーさんは生きてるからね。絶賛活躍中。


丘では、関西の仲間はもちろん、普段あまり会えない葉山のWSメン バーたちにも久々あえて、なんだか嬉しくていろいろお喋りしているうちに、思いもよらない意外な人と新たな実験的展開が生まれる予感…  おもしろいんですけど、時間無いんですけど。さて、あ、そうそうとまだまだ書きたいこともありますが、このへんで。次へ切り替えです。




9/12 暮れていく京の山際をながめながら



 丘の音楽祭を明日に控えて、びゅんと京都。もうちょっと元気だっ たら、久しぶりの京都をうろうろ散歩したいところだけど、おとなしく過ごすことにしたので、ホテルで書き物をすることにします。新幹線チケットと宿泊の セットで、いったいどういう割り振りの料金なんだかわからないような安いパックのわりには、シンプルで小綺麗な部屋です。たまにはのんびりこんなのもいい ね。帰りはちょっと上乗せして(それでも宿泊込みで通常の往復チケットと同じくらい)グリーンにしました。
 京都でひとりの時(大抵ひとりだけど)の夕飯は、河原町のうどん屋さんか、デパ地下です。うどん屋さんは、初めてひとりで星ヶ丘と京都に旅をするって時 に、永井さんが「ひとりでも入りやすいよ」と教えてくれたところ。薬味やきんぴら、お野菜が麺のうえに富士山みたいにのっかってるうどんです。四条大橋の たもとの。
あれから何度目の京都だろう。一回急に牛タンが食べたくてレストランに入ったことがあったっけな。その日もジャムジャムジャムの前日でした。今日はあとで 烏丸まで歩いてデパ地下にしよう。
 では、明日 丘で会いましょう。

 JAMJAMJAM音楽祭 星ヶ丘洋裁学校
 10:00–16:00 




9/9 ねこの手かしてください 



  もにもに触りたいので。もしくは肩とんとんしてほしい。
教室近くの猫アパートの猫。お世話している猫おばさんもいます。ふっくらしあわせそうな寝顔。あたしもごろーんとしていたいよー。
 週末にポンと渡されたヴィオリンコンチェルトの伴奏2曲が複雑で、毎日帰ってきてから必死で譜読み。今日で4日目、ようやく1曲の全体をなんとなく掴ん だところ。大学のときすらこんなん頑張っていた記憶が無いのだけど。来週リハで、来週明け本番。もうほんとに自分を信じてやるしかない。自分を信じて、な んて初めて思ったわ。きっと出来るから頑張れあたし。おかげで血の気と胃の調子が戻ってきたみたい。週末は大阪だ。愉しくいこう。




9/5 ひとりぽっち波の日



 どういうわけか弱ってる日が続くと突然さみしくなったりするので すね。ああこういう感情も作家にはなくてはならないものなのだから、とかなぐさめてみたり。まあそういうぐずぐずも30分と続かずにプイと忘れてしまうわ けですけど。そこが自分のいいところだと思いたい。光の角度が変わったことに気づけたことも。


9/2  二百十日



 青空。陽が出て気温があがってきました。途端に鳴きだす蝉。ここ から残暑かなー。昨日の夜はそろそろ毛布が欲しいと思いつつ、軽 い掛け布団にうもれて寝ました。節気の本をぺらぺらとめくったら、ちょうど8/28〜9/1が処暑 次候 「天地始粛(てんちはじめてさむし)」とあって、まさにこのとおりであったのにまた深く納得。
今日からは、処暑 末候「
禾乃登(こくものみのる)」お米の季節 ですね。お米に限らず、エノコログサや、チカラシバ、イヌビエ、ススキなどイネ科の草たちもたわわに穂を垂らす季節。花はキク科、ブタクサ、アレチノギ ク、ヨモギも花から綿毛へ。ああやっぱり旅する季節だわ。と現実逃避する立春から二百十日め。そろそろ植え替えの準備でもしようか。




9/1 葛の花 紫の散り降る



 ぽつぽつと雨降り。夏のあいだに旺盛に育った葛には、いつのまにか花が咲いて、道ばたにぽろぽろと花殻を落としていました。正直どちらかというとそれほ ど働きたいわけじゃないのに、どういうわけか9月もみっちりになりそうです。あてのない旅に出たくなるのは、こんな時ですかね。やってることは全部好きな ことだから、やってる時は楽しくてあっというま。だからこそ何をどうやってちょっとでもサボろうか、なんて考えてもいるわけです。ここらで体のメンテナン スも必要かな。部屋の中も一掃したい気分の9月のはじまり。
 




8/28  そういえばこういう日が毎年ある



 今日もうっすらと肌寒い。曇り空からぽつぽつと雨がぱらつく中を 蝉がひかえめに鳴く。きっとまた暑さがぶり返すのだろうけれど、この涼しさにほっとしたり少し切なげになったり。あと半月くらいはスカスカの洋服を着てい れると、洗濯も肩も楽なんだけれども。こんな日はコンビニのおでんが売れたりするんだろうな。自分も思いついたように、冬瓜でもくたくたに煮ようかと思っ たりする。もやもやっといつまでも眠たいわ。


このあいだようやく縫ったばかり。
上にはおるものってのがないのだよ。




8/26 あんざい果樹園



 いつだったか、たぶんもう10年近く前に永井さんから「行ってみ るといいよ」と言われていた福島のあんざい果樹園に、とうとうふいに機会が訪れ、あんざいファミリーに会いに行ってきました。そのとききいた話のちいさな 記憶から、たくさんの日が流れて、永井さんが亡くなったあとにも永井さんが繋げてくれた人たちとの点がつながってつながってつながって、その点のはしっことなって、あんざい果樹園に居れたことの奇跡よ。



 人生初の福島。今 回は、震災後のあんざい家のことが描かれた『まよいながらゆれながら』(ミルブック ス)の本の出版記念イベントが行われるということで、著者であるinkyoの中川ちえさん、写真家の馬場わかなさんをはじめ、東京からもあんざい家と親し い面々が集まりました。そこへ参加する巣巣の岩崎さんにちゃっかりくっついていったわけです。ほんとにありがとう!岩崎さん。

 イベント後もあんざい家のりんごハウスに泊めてもらって、 あんざいのお父さんお母さん、今は札幌で『食べるとくらしの研究所』をされているしんやさんともゆっくりお会い出来、お父さんの桃や、お野菜たっぷりのお 母さんの美味しいご飯に「食欲がとまらない…!」と昼も夜も朝もおやつも何回も食べて食べて食べまくって、宇宙規模にも広がる妄想話をしてきいて、あとは 実家以上にぽーっと庭やみんなの顔をみて過ごしてきました。とても1泊のこととは思えない長くゆったりと感じる時間。桃も狩らせてもらいましたよ!



 福島の山並みや、スケールの大きいりんご団地(果樹園)の広がる 風景。山々が発するエネルギーと色。その中で2日過ごして、福島 をあとにした数 時間後に首都高から眺めた大都会東京。人よりはるかに大きい建物、ちいさくびっしりと光るネオン。人工物(人)が発する熱のようなエネルギー。この対比に 面食らいながらも、後者の中に埋もれるように戻ってきてこうしてまた日常を過ごしている。福島も今やシビアな問題を抱えています。どこがよくてなにが悪い ではなくて、そのとき居るところでできることをやっていく。あんざい家のリビングでそんな話をしたことを思い出しました。ここでいま何をするか。いつどこ に行くか、なにをしてくかなんてわからないな。ほんとうに。


イベントでは、山田稔明さんのライブにもちょっとだけおまけ参加さ せてもらったのでした。えへへ。とにかく、ちゃっかり度100 パー。リハ中、ピアニカをプーとやってる図を巣巣さんが撮ってく れたもの。
 帰りぎわに寄った福島市内のセレクトショップでは、永井さんがリーディングイベントをされていたことが判明して、ああー ここにも永井さん…と、永井パワーを改めて思い知った福島の旅でありましたよ。愉しかったよーー。また行きたい。
 




8/22 夏色


 実家の畑のラズベリーでつくったジャム。あっぱれな鮮やかさ。

 にじんで見えるガラス越しの外の色を、油絵みたいだなあと眺めて います。今朝は窓をあけた途端、部屋の中にものすごい熱風が押し寄せてきたので、こりゃいかんとしずしずと閉めました。クーラーをかけていると快適です が、ふくらはぎが冷えて仕方がないので靴下を履いています。意外だけどコットンよりふんわりとしたウールのほうがさらさらして気持ちがいい。午後には部屋 の反対側へ太陽が移動するので、日が陰ったらベランダチェック。ここ連日は猛暑で植物たちが毎日干上がってしまい、毎日ひえ〜と言いながら水やりです。小 さな鉢ではどうにもこうにも。
 ひと月ほど開催していた巣巣の『ひなたのねこ』展も、あっというまに明日がラストデイ。わたしも絵を3点とついでに 覚えておられる方がいるであろうか、この日記のアクセス数をうなぎのぼりにした(たぶん)「親方劇場」の"親方”と"あお”を飾ってもらっていたところ、 なんと"親方"と"あお”2匹嫁入りいたしました。まさにうちで箱入り状態になっていたところを出していったわけですが、2匹そろって連れて帰っていただ けたそうで、なんだか嬉しい。ありがたいことであります。懐かしい「親方劇場」はこちら真ん中あたり。 下から上へ続いていますよ。全くなにを書いてんだか…。今読むとしょーもなくてこっぱずかしいですがね。
『ひなたのねこ』展は、これからあちこちへ巡回するようです。シンガーソングライターの山田稔明さんちの可愛いすぎるポチちゃん写真の数々や、さまざまな 作家さんの猫作品、お近くの開催になりましたら是非覗いてください。こちらでもお知らせします。わたしの絵もそのまま連れて行ってもらいます。


飼い犬が飼い主に似るとは聞いたことありますが、山田さんとポッちゃんもなんだか似てるんですよ ね。この顔なんかとくに。


8/19  ぼんやり考



 ちりちりと陽が照りつけています。洗濯物が元気にはためいてよく乾きそう。トマトはミニからプチになってきました。早くに落 ちた実(さわがしい鳥がつついたやつ)が朽ちて、早くもその種から芽が出ています。秋も気温が高めだったらまた育つかもしれません。ピンチもチャンスにし てしまって、植物はえらいね。人はあれもやりたいこれもやりたいと、ついあちこちに手をだしてしまうから、考えばかりがいつも先へ先へ行ってるような気が するよ。たぶん生きものとしては、もうすこしゆっくりとじっくり、成すがままに過ごしていいはずなんだろうに。
なんていうのは、ぼんやりのいいわけか。ともあれ、どちらさまも残暑おみまい申しあげます。


8/18  陽にとらえる



 今年の夏の庭には柘榴がぶらぶらたくさん。田舎もそれなりに暑 かったですが、風が緑の中を通ってきているのが目に見えるから、温度計の数字よりも涼しく感じるんですよね。野菜も草もボウボウの畑は、そういった意味で 正解。夏は窓も開けっ放しになることも多いから「目隠しにもちょうどいいら」と母は言ってましたが、ま、わたしは夏でも冬でも草ボウボウ推奨です。草生え てない畑なんて魅力半減でありますよ。ねえ。蒔いたのとか植えたものが育っているのは想定内でしょ。こぼれたり運ばれてきたり飛んできたり大歓迎。


  それぞれに茂りあって重なってブーケみたい。
周期的なこともありすこし貧血があるので、実家でも帰ってきてからもおとなしく過ごしていましたが、今日あたりからメキメキ血の気が戻ってきました。実家 の畑の夏野菜をもりもり食べて、ナスと苦瓜は南蛮漬けに、鉄分補給にひじきと大豆をたんまり煮て、ついでにご飯もひじきご飯。胡麻と大葉を混ぜ込んで。実 家で摘んできたローズマリーで豚肉も漬込んだので、明日はお肉だ!食欲があるってサイコー。人生いろいろあるけれど、陽にとらえていきましょう。



8/14  どうして盆ていうのかな 



 蝉がジージー鳴いているのかと思ったら、虫が鳴いているのでし た。途切れることなく。今日から3日ほどお盆休みってやつをいただいております。緑色の生 命が最高にみなぎっているだろうボーボーの畑と庭の様子も見に行くつもり。更新できなくなっているサイトのページもいいかげん作り直したいし、こないだ fabric campで買った肌さわりが最高のカディで軽いシャツも縫いたいな。
 そんなことを思いながら、やっと7月のカレンダーを外しまして、8月のカレンダーに9月のカレンダーを並べたら、残りってもう3枚しかないのですね。衝 撃をうけましたよ。1年がうんぬんというよりも、なんともうカレンダーを作る時期ですか!って! あたしゃついこないだ出来上がったような気がしてたんですけれど。さてどんなカレンダーにしようか、電車に揺られながら考えよう。長距離移動は妄想がいっ ぱいできるのが楽しい。
そうそう、先週5歳の男の子に「来週のレッスンは、お盆休みです」って言ったら、「じゃあコップとかお皿とか手で持つの?」と。「え?」
とっさにお盆=お盆(トレイ)に結びつかなかった。たしかに字も同じ。盆と仏さま、どういったあれなの? うちに帰って来てお盆に乗ってるの?




8/13  はじまりのはじまり



 おはよう。あたらしいちいさな季節がはじまったよう。目覚めたとたんにぱちんとスイッチが切り替わりました。
空気の透明度が違う。海には蒼く美しい猛毒クラゲがたくさん流れ着いたそうです。わたしもはじめなきゃ。あとまわしにされてることは、あとまわしにします よ。知らんぷり。




8/11 青柿おちる



 今日は風がふいてだいぶ涼しい。いつのまにか芙蓉の花はもう落ちる花がなくなっていて、かわりに強風にあおられた青い柿が道ばたにいくつも転がってい る。柿の実もすいぶん大きくなってたんだね。今年は柿の花に気づかなかったなあ。
今日は風が流れて涼しくなったせいか、蝉の声に交じって、夕方の茂みからは虫の声がきこえる。とたんに頭の中では季節ののこりの長さをはじき出そうとして いて、ああそうだ、もうこうやってすこしずつ秋を迎える準備が始まるのだよ。いつもいつもいつだって。
 しばらく仕事以外の日はひとりで過ごすことが多かったせいか、今日は友だちの店で他愛もないお喋りをいつまでもたくさんして、ずいぶん長居してしまっ た。だんまりと引きこもっていると、周りが遠くなるような気持ちになったりするけれど、周りはそんなことでは大して変わることはなくて、ただ自分が内側の ちいさいと ころばかり見てしまってそんな気持ちになるだけなんだな。ここにくれば大丈夫ってところが、ひとつふたつあるだけでしあわせなこと。




8/10  蒼いうろこのシートに身を沈めて



 雲の合間をすりぬけて、映画を観てきました。エン ドロールのアートワークが可愛かった。最後の最後まで楽しませてくれるのは、やはりウェスアンダーソン。都心まで行かないともう観られないだろうなと、劇 場で観るのを半分諦めていたところ、近くの映画館で上映が始まっていてラッキーでした。
  上京した頃に住んでいた街にできた新しい映画館は、大手のシネコンにくらべるとこじんまりな作りだけど、シートもふかふかで、ミニシアター系をチョイスし ていくらしくなかなかよさそう。映画館は、後ろの方に座るのが好きです。うろこみたいに見える椅子の様子を後ろから眺めるのが好きなのです。ベルベッ ト張りの椅子なんて最近はもうみないけど、背もたれ低めの赤いベルベットの椅子の映画館が、今までみたうろこで一番美しかったな。その時みた映画は付き合 いで観たので、つまらなかったけれど。



8/7 畳



  よく晴れて風の吹く。水曜日の昨日はいつものようにちいさな子供たちと一緒。あるエネルギーを全部出し切って、帰って晩ご飯を食べるやいなやバタンキュ ウ。こどもってこんな感じだろうか。いつ寝転んだのかどう眠ったのか記憶がない。そのまま朝方まで。たくさん寝たので今朝はすっきりまた元気。
 こんなふうにごろりと床にころがって昼寝することも多い夏になると、やっぱり畳の部屋が欲しいなあと思う。あのサラリとかした感触。畳の表面がい草で出 来ていることは、なんとなしに知っていたけれど、中身はすべて稲藁だって知ってました?そういわれれば見たこともあったのだけど、最近改めてあの厚み全部 が稲藁と知って、ほぉーと息がもれました。畳一枚に3万5千本の稲藁が使われるそうですよ。田んぼ一枚で、いったいどれほどの稲が植えられて育つのか見当 もつきませんが、フローリング人気で、どこの山からきたのか、実際木なのかもよくわからないようなチープな床材の住宅も多い中、畳ってもしや現代において すごい贅沢品じゃないの?と思った次第です。4畳半だと…(ええと計算が出来ません)6畳だと21万本の稲藁。6畳二間で42万本…。和室って田んぼじゃ ん!違うか。
とにかくですね、次に住むところには畳の部屋が欲しいのです。田んぼをやる人も畳をつくる人も居なくなりませんように。
 初めて秋の気立つがゆへなれば也。立秋です。今日から残暑ってことかな。線路の上をスーイスーイと低く飛ぶトンボを見ましたよ。トンボの描く放物線の波 がゆるやかできれいで、少しの間見とれました。ジリジリシャーシャーと目覚ましのように鳴く蝉の声も、ちゃんと耳に残しておかなくちゃ。


 と今日書いたぶんは、なんとか思い出しましたが、下の分は、なにを書いたのかもうタイトルすら思い出せない…。あ、お風呂のはなしだ!もういいか。また いつかの機会に。


8/4


 月ふくらむ。



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