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2/9 静かに空が沁みいって



 日射しが眩しい。引越し熱が上がったり下がったり。そろそろ終の棲家を探さなきゃ、誰かみたいなお家に住みたい、みたいな気持ちになっちゃって、どんどんハードルをあげていたのをぐーんと下げた、というか、また動きたくなったらいつでも動けばいいのだと思ったら、近くに良さそうな物件が。今の部屋よりほんのちょっとスペースが広いだけの、それほど変わり映えのない感じだけど、このくらいが自分の身の丈なんだろうとも思う。ここなら変な無理をしなくても引っ越せるなあと思ったら、深夜から間取りに釘づけになって、妄想ですべての荷物の移動。いいかげん早く寝なさい!と誰かに言ってもらわないと、毎晩これなんですから。でもこのレベルなら探せばもっといい所があるのかも、とまた欲張る女であります。少し頑張って引越しをしよう。
私は今もうここから動く必要があると思う。たとえそれが2つ隣の空き部屋だとしても。やっちゃえアタシ。二の足踏んでびびってるんじゃない。



 基本的に葉っぱ派ですが、ぽってりとしたラナンキュラスは好きな花。ブルーは紫外線の悪戯。空の青や海の青と同じ、空気の青。目には見えないこのブルーをフィルムに映しこみたくて、以前は頻繁に花を買っては日向へ持って出てカメラを構えていました。久しぶりにカメラをだして、お友達に頂いたラナンキュラスたちを撮ろうかな、と思った朝。デジカメでも映るのかなこのブルーって。

 
 友人の後ろ姿にそっくりなチューリップ。頭の形から刈り上げっぽいところまで、そっくりで大好きな一枚。10年程前からどんなに髪型が変わろうとこれはあなたですよ。
何を隠そう(隠してないけど)チューリップのうなじ(茎)フェチでもあります。しなやか。

2/7 ニシン来たかとカモメに問えば



 「わたしゃ立つ鳥 波に訊け ちょい」byソーラン節。 ちょい ってのがいいさね。ちょいってね。もしかして、ちょい じゃなかったり?子供の頃に耳で覚えた歌ってアバウトだからね。
 久しぶりにちゃんと自炊。今ニシンにはまっているので、ソフトニシンの煮付けとウド、タラの芽の天ぷら。これに里芋と青菜のみそ汁と雑穀ごはん。朝だろうが昼だろうが、食べたいものを食べるが基本です。ニシンは、固ければ固いほうが旨みがあると聞くし、個人的にもあの固いのを食み食みするのがニシンの醍醐味(すこし大げさだけどね)だと思うのだが、スーパーでソフトニシンが安かったので今日は柔らか煮付け。脂がのってて骨も気にせず全部食べられるし、これはこれで美味しいのです。本当は脂ジュージュー落としながら塩焼きにでもしたら最高だろうなあと思うけれど、コンロでの網焼は、部屋中が煙と魚臭さになるので出来ません。半分は照り煮、残りは大根とたいて頂きます。
しかしまさか自分がニシンを好んで煮付けるようになるなんて、子供時分の私は思ってもいないだろう。どういうわけか時々、ちょっと調理が面倒な食材とかを「こいつをうまく料理してやるぜ!」的に挑み、食べたくなるのです。それも連続集中的に。牛スジとか散々煮込んでいた時期もありました。。食の幅は、確実に広がっているように思うし、反対に、それほど食べなくてもいいか、と思うものも出てきたみたい。まあジャンクフードとかまだ全然食べるし、独りでなかなか入れないラーメン屋さんのラーメンなんかにはまだまだ憧れる。


ビニールをぺろーんとのせただけの;なんちゃって温室の下。緑がわさわさしてるのを見れば、もうすぐ、もうすぐ暖かくなるんだなあと感慨深い。それほど寒さが堪える・・・今日この頃。

こっちは放ったらかしだけど、おいしそうに育ってます。冬の子です。寒ければ寒いほど美味しくなるんでしょう。

2/6 紙も積もれば

 晴れて冷え込む。外も部屋の中も乾いているせいで、しんどい寒さに思う。田舎も寒いが、そういえば実家(子供の頃の寒さは)とかはもっと空気がウェットで、それで我慢できるんじゃないか?と、こないだ夜のホームでたたらを踏み踏み電車待ちをしながら分析してみた。分かってもね。
 申告の準備の前に、12月からさぼっていた月々の収支をまとめる。月単位の大雑把な家計簿のようなもの。それでもレシートはどこででも貰ってとってあるので、2か月分となるとバカーと言いたくなる様な紙の散乱。一度取り掛かると止めれないが、いつも月末にこれを終えると、この上なくすっきりな気分。今回はさらにまだ年間のをまとめなくちゃいけないんだけどね。書類をまとめて入れてある箱の威圧感たら無い。細い糸のように危うい働きの私がこうなのだから、ほんとに店や会社などを営んでいる人ってのは大変ですね。うちも両親が自営で、青色とか白色とか言っていた記憶はあるけれど、母さんは若い頃に会計士みたいなことをしていて、すべて母さんがやっていたようです。こたつに座って分厚い帳簿に向かってブツブツ言いながらそろばんを弾いていた姿を記憶しています。そう、ブツブツ言わないとわかんなくなっちゃうんですよ。とにかく私も早いうちに数字出してしまって、この箱をなんとかしませんと。


昨日は鎌倉の八幡宮で念願のぶどう飴。辛抱がきかないので、歩き食べ。こないだ持ち帰ってきたおみくじを結んでくるの忘れちゃったなあ。



2/4 緑のバッハ 占拠中

 スタッフの皆さんに手伝っていただき搬入を終え、大阪・神戸を少し散策し、ちらちらと雪の舞う関東に戻ってきました。冷え込みが厳しい。関西ではお天気も好くて暖かいホテルで快適に過ごしてしまったので、この部屋の気温に慣れません。自分で掃除せんといかんし。ぼちぼちやります。もう少し旅の片付けをしながらぼんやりしたいけれど、これからレッスン。つぼにわにも追々。旅の色々もまたぼちぼち。
 
最寄駅につけば目の前に確定申告の横断幕。2月もあれやこれが迫っていますが、頭はまだ絵を描きたがっています。でも別の絵や事柄にシフトしていかなくてはいけなくて、こういうやり残した感がいつも後味として付いて回るのです。実際に展示をしてみると、またリアルなイメージが広がってやりたいことが増えるんですね。いつも展示が終わらないうちに次の展のことを考えたりします。


 knutクヌートさんへは、甲子園口の南口を出て 東京三菱UFJ銀行の右脇の商店街を進みます。たぶん3本目くらいの路地を左に入るとすぐ見えます。曲がるのはたしかコダックさんのところです。


2/1 いってきます

 これから関西へ向かい、今夜22時から搬入。会場は一部を写真でしか見てないので、まだ空間の想像がつきませんが、描いたり縫ったりしたので、好い感じに展示出来ればいいなあと思います。土地感も無ければ、初めてお会いする方々にお世話になるのもなんだかどきどきしますが新鮮です。関西も前回行ったのは、ミリバールさんでのライブの時以来ですから、2年か3年ぶり?久しぶり。何より大阪あたりをちゃんと歩けるのかが心配であります。
行き帰りどちらかはバスにしようかと思ってたけど、腰も心配だし今回は奮発して新幹線で行っちゃいますよ。昨日まで旅のことまで考える余裕が無かったので、行きは普通にのぞみ。(もちろん自由席ですが)帰りはいつもの"ぷらっとこだま"。浮いた分でお洒落な神戸を流してきます。なんてまあ、どちらかといえば、やっとのんびり出来る...というか、このホテル滞在中のみが何もしなくても許される時間なので、ホテルでだらんと過ごしたい気持ちも半分、あちこち出歩きたい気持ちも半分。
 明日はお店の定休日なので、初日は明後日です。お昼前後〜午後の早い時間はknutさんに居てみようと思います。関西には知人が少なく今回はほとんど案内も出せてないので、もしもここやつぼにわを見て来てくれる人が居たらいいなあと思います。22日までなので、ご都合ついたら是非に。
ではでは、いってきます。帰ってきたら仕事再開します。あれやこれお待たせしている方々すみません。



1/26 Painted Green

 ご飯はわりと食べているのに、外へ出るとくらくらと目が回る。寝不足気味のよう。数字にすれば人並みに寝てはいるんだけど、ベストな長さからマイナス3時間とかが続いているので「すっきり寝れてない!」と気持ちと身体が言ってるのね。でもね、やるときゃやんなきゃね。
そろそろなんとか一旦絵に見切りをつけて、先に額装と全体のことなど考えなくてはと、昨夜も追い上げ。あと数枚描きたいところだけど、まあひとまずと終わったのが朝で、布団にもぐるも眠りが浅い。眠れなーい とうつらうつらしていたら、夢に友近さんが出てきて(レオタードの上に、透け感のある阪神のユニフォームを着ていた。しかもホットパンツ仕様)夢の中なのにやっぱり面白い人だなあと楽しんでいたら、目が覚めたのは昼近くでした。ありがとう友近さん。


 
夜中の3時の乾き待ち。こういう時間にふいに睡魔がやってきて、寝ぼけ頭で何をしでかすか危ない。お茶を飲んだり写真撮ったり、伸びたり腰をふったり。出来上がりはつぼにわで。



1/24 親方

 晴れ。隣の部屋の住人が聴いている曲のベース音だけがズンズンと響いて聞こえる。それが絶対違うだろうと思うけれど、どうも聖飢魔IIの"蝋人形の館"に聴こえちゃう自分が嫌だ。
それはともかく、相変わらずのスピードであっという間に日が過ぎていく。毎日玄関より外へ出ることなく絵描き。描きたいものの方向が決まったのは良いけれど、とするとこれまで描いたものをボツにしたい気がする。プラスマイナスで結局数はあまり進んでは居ないけど、やることが見えてるのでちょっと楽しくなってきた。最初にイメージしていた雰囲気とはだいぶ変わったので、お店にマッチするとよいのだけど。まあ、でもたぶん観るにはちょっと愉快と思う。ドローイングというよりイラストレーションという感じ。これはイシカワファンシー部門だなとブツブツ言いながらも、こういうのがわりと好きのだなと気づく。いいじゃんか。ファンシー。ファンシー?ファンシーって英語?お店での案内用にDMも印刷に出してあるけれど、ちょっと違ってきちゃったかも。まあ、あれはあれでいいか。印刷あがってきたら つぼにわの方にUPしてみるのでご覧になってみてくださいませ。
 今日はこれから身支度してから画材屋へ。メインで使う絵の具が、どういうわけかその色だけチューブの中ですごく固くなってしまって、出すたびに握力測定かっ!という踏ん張り方で搾り出し、ようやく出た5ミリほどの固まりを、湿らせた筆でコロコロコロコロ、コロコロコロコロ...嗚呼コロコロコロコロ って具合に転がして溶かす。アクリル絵の具はすぐ乾いてしまうので、それを塗るたびにやるわけで、夜中の作業になると、そりゃもう色んな意味で限界である。もし親方が居たならば、「おまえはさっきから見てりゃコロコロコロコロ転がして、何遊んでやがんでぃ!」と言われるに違いなく。ま、誰も見ちゃ居ないけど、この妙な親方スイッチが一旦入ると、黙々と描いているように見える頭の中では、脳内親方との珍問答が繰り広げられているのだ。1本だけ固まっちゃうなんて変なの。(確かにそれだけメーカーが違った)チューブにお湯でも入れて揉んだらいいんだろうかね。
 さて電車に乗るついでにちょっと都内に出て気晴らしとインプットに行ってこようかと思ってる。いや、電車に乗れば寝れる、とちょっと思ったりしている。


 サラダほうれん草が大きくなってきた。この時期は虫が少ないので菜っ葉たちが綺麗に育つからいい。じっと見ればほうれん草特有の白い粉こながちゃんと噴いていて、海岸に生えるツルナを思い出す。ツルナとほうれん草って仲間なのかな。嗚呼、ツルナが食べたくなっちゃったなあ。冬は無いだろうなあ。というか海行ってる場合じゃないしねえ。



1/21 充ち足るものはこの体ひとつに包まれたここ

 薄曇り。戦闘機の爆音で目覚める。空気が湿っているのだろうか、今朝は色々な音が聞える。普段余り聞えない電車の音もシャーと通り過ぎていく。取り囲む日々の気配に、当たり前だけど、外は果てなく広がってるんだなあと意識が外へ向く。そしてこの小さな部屋にまた戻って、地図上の点にもならないだろう自分にピント。中心は椅子の上に折りたたむように座り丸まった体の真ん中。ここだ。ほんとに全くちっぽけで可愛いもんじゃないか。そんなちっこいところに振り回されている。
 2日制作に篭ってみたけど、とにかくびゅんびゅんと時間が過ぎてしまって、そろそろ晩御飯?と思ったら日付が変わっていたり、もう寝なくっちゃと思えば朝に近かったり、強風が時間をさらっていってるか、未来の自分が今の自分の早回しを見てるかと思うくらい。時計を見ては、ひぇ..おそろしい...と呟く繰り返し。制作もやり直しの繰り返し。失敗を見て見ないと失敗がわからないのだからやるしかないし落ち込みはしないけれど、1日1枚できるか出来ないかなんてペースで果たして大丈夫だろうか。いややばいでしょうね。サイズが小さくても大きくても、2枚目になっても3枚目になっても、1枚に掛かる時間は同じなんですねえ。って他人行儀。 いっそ媒体を変えてみようか、とさらに怖いことを思いついてしまった朝。嗚呼。まあそっちもやってみないとわからないからなあ。どうすんべー。頭ぐるぐるさせながら今日はレッスンに行って来ます。空き時間にガンガン弾いてリフレッシュしてこよう。もしくは寝るか・・・


1/19  その先の

 晴れ。少し気温があがっているよう。最近は少し夢見がちに、先に期待をしてしまう癖がついて、そのせいでモヤモヤしたり落ち込んだりも頻繁。でもそんな夢のような夢がひとつの力になって日々を支えてくれているのも確かで、この年になって前よりずっと笑ったり泣いたりしながらその先のキラキラが見たくてもがいてる。その先は、手のひらの先のようでもあって途方もなくあてのない先。ひとまず、いわゆる世間的な"成功"が欲しいんじゃなくて、ひとつひとつ私はただ"やりきりたい"んだったなあと、昨晩遅く、2重に重なる細い三日月を眺めながら(微妙に乱視なのです)プッチ号で帰宅。量が決まっている物事ではなく、力量とか気持ち的なやりきる がやりきれたことって無いかも。やりきれないから次に続くのですよということにしておこう。こんなふうな心境にたどり着くのが、せめて3年でも早かったらなあとつくづく思うのだけど、こればっかりは仕方ないし誰かと比べてもしょうがないし、ならば3年長生きすればいいんじゃんっ と こころにも体にもおいしいモノをたくさん取り入れようーと結論づけた朝である。



 knutさんでの展示がお店のご好意により、はやくも会期延長になりました!モリモリがんばらねばー。あー。
今後のお知らせと動向はnewsとつぼにわにてお伝えいたします。

■GARDEN vol.6 『緑のバッハ』 at knut
 2010.2/3(wed.)〜2/22(mon.)
  11:00〜22:00  火曜/第2月曜休
 小さなドローイングとインスタレーション作品 


1/15 緑のバッハ

 knutさんでの展示の詳細が決まりました。会場はカフェですので、1オーダーお願いします。私も搬入時に関西入りしますので、初日の早い時間までは滞在出来るかと思います。誰かとお会いできますように。カフェの雰囲気に合わせて、小さな絵を〜30ほど描く予定。間に合うのか? 案内もこれから。ガンガン作らねばー。もしDMをご希望の方がいらっしゃいましたら、←メールフォームよりお便り下さい。


1/14 おしゃべりすずめの木

 好く晴れて冷える。こうなると室内よりも外の方が寒さを割り切れるし、こうツンと冷えこむと空気の匂いは格別に冬のそれらしく素晴らしい。街中のセールが終盤になってきて春物のウインドウに変わっても、今はまさに冬なのだ。歩道に並ぶ枝だけの寒々しい木には、まるで大きな葉がたくさん茂っているように、小さなすずめたちが沢山、ほっくりふっくりと膨れてとまって何やらくちゅくちゅと喋っていた。その くちゅくちゅ具合がまた可愛い。
 この時期レッスン室の冷え込みは常だけど、今日はまたピアノの鍵盤が氷のように冷え切っていて、レッスン前の指慣らしだけで指先がしびれる。それとは関係ないけど左足の3の指がどうやらしもやけになったらしく、腫れて痛痒い。小学生の頃は毎年、両手の指がほとんどしもやけでパンパン腫れて、その上つぶれて常に包帯ぐるぐるであった。かゆいし破裂するしで、しもやけというのも全く厄介。それが、大人になったから出来なくなったのか、今の時代(気候)だから出来ないのか、とんとそんな言葉さえもあまり聞かなくなったなあ。


レッスン前に5歳児に習ってコマまわし。さらっとやってのけるので、握り方など教えてもらってやらせてもらったが、突拍子もない方向の壁へコマをすっ飛ばし純粋な5歳児を唖然とさせる。子供が驚いて言葉を失った状態ってのを目の当たりにしてしまったのと、自分の下手さにびっくりしすぎて「コマ回しはもうやりません!」と宣言。笑 なんのこっちゃ。


穴があいたところを繕ったら切り株みたいになってしまいました。
まあいいか、と して出かけたら、今度は他の指が2本も穴貫通。それで新しい手袋を見にお店を数件回ってみるも気に入る物は無し。
ならば切り株を増やすか、袋でもかぶせるか。しかし穴が空くのが左手ばかりというのが不思議。


1/13 陽をしょって

 冷たい雨と雪が舞った昨日と変わって、好く晴れる。風は強く、通り道にぶつかると、何のどの部分が鳴っているのかガランガランカランカランと家の建物全体が音をたてる。植物の影も忙しそう。
 昨日はご飯を食べに来なよと、遠くに住む友を呼んで夕方からご飯。ほんとうにご飯以外に特別な用事があったわけでもないので、雨降りの寒空の下わざわざごめんよ...と思うも、会えて話せばなにか安心。ここのとこどうも心身ロー気味だったので、夜が優しい。次はきっと日向で会いましょう。
 さて、お腹も満たしたことだし、展示の用意をいいかげんに始めなければ。作品の構想はなんとなくまとまっているけれど、よく思い出せば最初に描いたプランがそのまま成功した試しなんて一度も無かった。毎回どうして焦る前に出来ないのだろうかと思うけど、ぎゅっと凝縮させて力を注がないとたぶんこれまた息が続かないのだろう。一日陽をしょって背中をあたためたら目を瞑って、やる。


1/11 着火 そして針仕事

 寒い一日。じっとホットカーペットの上に座って針仕事。数日前、突然部屋の隅で、「カチン!パチン!」とはっきりとした音が鳴って、誰?何?何事?もしやポルターガイスト?嘘!何?と、固まったまま視線を部屋の隅に注いでいたら、どうやらホットカーペットの半面がショートしたらしく、機能しなくなっていた。あんな合図って...。びっくりするじゃないですか。というか、実家で20年近く使ってるのだって壊れたなんて聞いたことない。なんで?なんでなんで?と首をひねるばかり。とりあえずまだ片面使えているから良いけれど、ちょっと萎えたので灯油を買いに行って、ようやくアラジン始動。お湯沸き放題でお茶飲み放題。
針仕事に没頭していたら、網の上で焼いてた餅がドデカく膨らんで倒れて床に転がった。これからストーブでの煮炊きが多くなる。



ヘアセット中。


 

1/7 七草 道草 初草場

 

 土鍋で粥を炊いて、昨日摘んだ草で草粥。残りは天ぷらゆき。七草は揃わなかったので、すずな、すずしろはプランターの聖護院チビ大根。ちょうど好いサイズじゃん!てなもんです。なずなは成長したのを草場で見たことが無いので、こちらもベランダのタネツケバナで代用。あと足りないのはホトケノザ(コオニタビラコ)ですが、たぶん生えてても葉っぱだけだとよくわからないのです。まあ、代わりにベランダの小さな菜っ葉たちを少し入れれば立派な草粥の出来上がりです。
 久しぶりの草場は、この季節らしく木々の隙間が目立ち、端から端まで風が抜けていくような寒々しい様子。それでも、落ち葉に隠れるようにこうして草の芽が出ていて、予想以上の収穫に大満足。ありがたや。各草ポイントのチェックを丹念して、たくさんの鳥たちが遊ぶ雑木林の中をゆっくり歩けば、どんどんと気分が穏やかになっていきます。今年はセリがたくさん採れそうな感じだし、来月になればタンポポもタネツケもざわざわ生えてくるだろうし、嗚呼草場の季節がまたやってくるかと思うとたまりません。さあ、草粥を食べたら、今日は初レッスンです。


ほら。よくパックに入ってるのとそっくり。グッジョブ。


これはほんとのホトケノザ。本物なのに、七草のたびに これは違う違うと言われて気の毒な草です。


探してたのがありました。さすが草場の友のアタシ。ふふん。
ほわほわした白い毛に覆われていて、ゴギョウなんて難しいイメージはあまりありません。うさぎの耳みたい。もっぱらハハコクサと呼んでいます。


近くに顔出しているこいつはもしや!大げさですかね。
嗚呼、今年もご相伴にあずかれそうです。よしよし、大きくなれよ。


どの木も素っ裸で身体測定みたいで気持ち好い。冬の方が、木そのものから伝わってくるものがあるみたい。葉っぱがあるとどうもワクワクそわそわしてしまっていけない。というか、葉っぱの時期は、木どころじゃなくって地面ばかり見てしまうのだなアタシってやつは。

 昨日摘んだ草は、ハコベ2種、セリ、タンポポ、ハハコクサ、ヨモギ、スミレ、ユキノシタ、カラスノエンドウ、ノビル。


1/6 こと始めに

 晴れ。薄い布を垂らしただけのカーテンに朝日とベランダの植物の影がうつって揺れている。外はすこし風があるよう。昨日は、散歩に行きたくても騒音自転車では遠出が出来ないので、騒音自転車は放っておいて、プッチ号のタイヤを見てもらいにいく。うちには空気入れというモノが無いので、相当に酷使してタイヤの空気がヘロヘロぺちゃんになった頃、パンクか空気漏れかわからずに自転車屋に行く。おじさんに空気入れてないでしょと叱られるのは常だ。一年に一度くらいしか行かないし、今回は自転車が違うから いつもの私だとはバレないだろうと思ったけれど、やはりパンクじゃなくて空気モレ(プッチ号はしばらく乗っていなかったせいもある)らしく、空気入れてる?とジロっと上目遣いで見られた。ごめんなさい。今度こそ空気入れを買います!と思ったけれど、空気パンパンで快適な走りになっちゃえば、まあまたぺちゃんこになってからでいいか〜と忘れてしまうのである。そんなわけです。
昨日は自転車屋から帰ってきてから深夜まで仕事に篭ったので、今日はプッチ号でこと始め。草場へ行ってこよう。七草の草摘み。きっと七草粥じゃなくて、草粥になると思うけど。いい草が生えてるといいなあ。 


1/4 仕事始め

 薄ら寒い。実家からもらってきた小さい里芋を皮付きのまま鍋で茹でながら、旅の間の洗濯の片付けと、去年から持ち越した仕事の整理。
里芋は、"去年のが残ってたのか、捨てた芋から芽が出たのかわからないけど出来てた。ラッキー。"という実にイシカワさんちらしいシロモノ。そんな芋なので、手のひらにいくつも乗るような小粒。私は皮のまま塩茹でしておいて、おやつがわりに1つ2つ食べるのが、皮もするっと剥けるし好きなので、小さければそれはそれで好都合。夜にはコチジャンを少しぬって網で焼いて頂こう。


実家の縁側で陽に干される芋たち。細長いのはヤーコン。


いつもちゃんと記憶の中で咲いている沈丁花。なぜかせつなくなる香り。


1/3 風花に吹かれて

 あけましておめでとうございます。大晦日、珍しく風花の舞う静岡市内から、さらに冷え込む山梨に近い実家へ移動しじっと滞在。この時期だけが中途半端に寒いので、家の中を暖めるという習慣もなく、寝起きした部屋は室温が5度とか。どれだけ鼻をかんだことかという正月になりました。この冷え込みが正月らしいといえば正月らしいのですが、こっちに戻ってきてようやく体が息を吹き返したという感じです。一家で、食べて寝て庭を眺めてテレビを観て と、去年と変わらずそんな感じです。
 大人になってからは、ほんとに毎年こんな感じになってきたので、正月らしいピっとした空気の中で新年の挨拶、そして初詣、みたいなのにもちょっとそそられます。でも正月なんだからってことで親も普段以上にダラリと休み、自分で出かけようにも車でなければちょいとお出かけってのも出来なく(庭から道まで車を出すのがこれまた至難の業であるのです)、結局は寒くて庭の先へ出るのも億劫ってことで、こたつの中で誰の足が当たっただの、夜は何を食べようかだのと他愛ない話をしながら終わっていくのでした。まあ、変わらなくていいんだと思います。これはこれで。
 今年のテーマは言うなればfreedom。去年は自身を少し見定めるというか型に嵌めて整理する傾向にあったので、今年はその上で、また自分を泳がせてみようと思うのです。泳ぎながら種蒔いていこう。長い序章が終わって、やっと目が開いたって感じがする。