5/31 5月の答え

 晴れて風の吹く。ベランダの下で大家さんが種壷いっぱいになったナガミヒナゲシを刈り取っている。ナガミヒナゲシの種壷って、茎が管で壷が顔のエイリアンみたいだ。ニューっと襲って寄生するようなヤツ。で、種壷ばかりになるとどうも気味が悪い。繁殖率はエイリアン並み。でもあの壷のしくみは面白いから、毎年一度は取って蓋をあけて見てしまう。
 昨日の午後はまだしけた顔をしながら、机の上の整理。ふと、傍らの永井さんの新刊に手をかける。買ってから何度かはパラパラとめくったものの、まだ何かが整ってないような気がして文章まで読めてなかった。今の小さい悩みや迷いを見透かされたような、うん、たぶん見透かされていたんだろうな。何気なくぱっと適当に開いたページに、ちゃんと答えを示してくれる言葉。そしてこの人も同じように小さい悩みや迷いをかかえていたのだなあ と思う。だからこんなにやさしくてほっとする詩が書けたのだ。ほんとに全く困ったおじさんだ。参るなあほんと。きっとこれからの大概の悩みなんてのも、この本からちゃんと答えをもらっていけるだろう。こんなに面倒みてもらってありがとう。この本に救われる人がいっぱいいるね。明日から6月。今日中にメッセージを受取ると明日がちょっと違うかも。
 そんなわけで、昨晩は愉快なおじさんのことをちょっと想い出しながら手を動かして、元気の無い友達に手紙を書く。愉快の意欲がちょっとでも届きますように。むふふ。郵便局行ってこよう。

とうとうルッコラやレタスが虫たちに見つかってしまった。先ばかり越されないように、どんどん間引きして人間だってもりもり食べますよ。カブとアボカドのパスタに摘んだリーフをてんこ盛り。盛りすぎ。

*永井宏 詩写真集『恋することについて答えを出そう』/WINDCHIME BOOKS 
恋がどうのとかじゃなくてね。日々に笑顔をくれる本だと思うな。本屋さんで注文していただくか、見つからない人は私にご連絡でも大丈夫。6/2
鎌倉ディモンシュでの新刊記念イベントでも買えますよ。当日は私も 象の音楽 ですこしだけ出演させていただきます。



5/30 奥歯を解放せよ



 陽が射してきた。台風はどこへいったのだろう。急いで洗濯物を外へ出す。メダカの鉢からは水があふれてて、水面ぎりぎり縁ぎりぎりのところでメダカたちがそれこそ水を得た魚のように泳いでいる。メダカは飛び出してみようと思ったりするのだろうか。前に飼っていたベタは、留守中にガラスの容器から飛び出して1メートルくらい離れたところで死んでいた。写真を撮ったり詩もよく書いていたころで、色々なネタになったベタ。一番最初にやった写真展の時に一番人気だったのがコップの中を泳ぐそのベタの写真。今じゃ一眼レフは埃を払うのに手にとるくらい。写真を撮りに出歩く、ってことが無くなっちゃったんだよなあ。
 先週はパソコンに向かい続けた1週間だった。ようやくひとつが終わって、深夜ひとり自分をねぎらってみても、ほっと息をつきまもなく気づけば月曜で、また次の準備。ここのところすこし次から次へと色々追われすぎ。どれも自分で決めたこととはいえ、仕事すら抑圧している事は確かで。とにかく買った花を何日も洗面所に置きっぱなしにして、飾る前に散らしてしまうような生活は、もうほんとだめだ。ようやく、と手にとった瞬間に、バラリと花びらが散って、何か別の結末も一緒に見たようなショックをうけた。
気づくと奥歯をくいしばっている自分がいて、しょうもなく哀しい。でも力を解いたらいろんなことがいっぺんにあふれて崩れそうだよ。
いつかのためにじゃなくて、私は今居る。たぶん小さくまとめると、目が覚めてベランダを眺めるために、明日を迎える。そういうようなことが自分には大事で、そういうようなことがあってのすべてなんだと思う。よくわかんないけれど涙が出そうだけど、奥歯を解いて、植物たちのお世話を昼まですこししよう。苺がいくつも赤くなっていたはず。


この子だ。詩がついていたんだけど、どんな詩だったかなあ。



5/28 一色海岸書店

 あいかわらず雨のようだけど、今日は一色海岸書店のお店番に行って来ます。梅雨入りもして読書の時間が増えそうだし、永井さんのコレクション本を見に来てくださいねー。レインコートを持ってこ。



5/26 猫みたいに首根っこつかまれてぶらんぶらんしたい



 薄日がときどき。床のうえで伸びをしたままごろんごろんして、ごろんごろんのままベランダに顔を出す。すこし湿っぽいけれど過しやすい気温。昨日はいっぱい喋ったので、ひねくれはだいぶ戻ったみたい。まったく子供みたいだ、と思うけれど、子供も大人もなく、人間だもの、そういうことなのだ。そんな時間をくれる友が居てしあわせなことだよ。ひねって力が入っていた体も、もよ〜んと戻って、お腹が痛いのも去って、今日はちょっと体もほっとしているみたいです。またスタート。何度でもスタートするさ。そうだ。スタートのご褒美にビビッドな色のお花でも買ってきて飾ろう。
 コリアンダーの花が実(種)に変わり始めた。こうしてできた種が梅雨のうちに地面に落ちて、また秋くらいにもう一度芽が出たりするので、放っておけば2サイクルくらいするってことです。じっと土の中で待って春に芽を出す確実派な種の方が、ちゃんと育ってるみたいだけど。私は種の採取も楽しみのひとつなので一旦摘みます。コリアンダーの場合、小さくて採りきれないのは、枝ごと土に混ぜてしまって緑肥に。いや、緑肥になるのか確かなところは忘れちゃったけど、たしかコリアンダーはなにかのコンパニオンプランツだったので、悪いことはないだろうと。
 ユキノシタはたくさんのランナーを鉢からたらして、子株の為の移動先を探し中。だからたぶんだけど、階段の上の方に生えてるユキノシタは、何年か経つときっと階段を全部降りちゃうんだと思うな。いつか階段のあるところに住んだら階段の一番上にユキノシタを植えてみよう。草場のユキノシタも斜面を少しずつだけど移動している。下へというか、大きな木の下へ横移動という感じ。影が好きなのかも。ベビィたちの着床作業が終わったら花が咲くかな。植物もみんないろいろやってる。


ベビィ。

日陰、半日陰、日向。大きさは鉢の大きさに比例してるけど、色と肉厚は場所によってこう違う。ユキノシタのイメージは左の濃い緑。美味しそう(!)なのは真ん中から右のふっくらさん。



5/24 ひねくれて日暮れて

 しとしとと雨。肌寒い。午後にはあがる予報。こうして黙って部屋に篭る日がつづくと、自分が居なくても困る人って居ないんだなあと思います。いやね、そんなに下向きになっちゃってるわけではなくて、なんでもどこでも自分が居なくちゃ自分がやらなくちゃ、みたいにシャシャってなくてもいいんだよね、ってこと。親切と自意識過剰を履違えないように。
 なんかどっか遠くに行っちゃいたいーという、よくあるちょっとアウトローイシカワな部分が目を覚ましたみたいです。今日はちょっとひねくれものだ。仕事しよ。ひねりも、それはそれで反動力になるわ。締めすぎないで目まわさない程度にしないとね。



よおし。緑を眺めてチャージ。びっくりさせたる!(←なにを?誰を?)



5/23 さする

くもり。ぐっと気温低め。隣の住人がごほごほと咳をしているのがきこえる。つらそうで可哀想に、と思いながら、週末から鎮痛剤を飲み続けている自分の体を、お腹、腰、足、腕とさすってはなだめてる。飲んだあとの数時間がとても眠くてだるいので、昨日は飲むたびに横になったりぼーっとしたり、うつらうつらの一日。雨も降ったからかな。あちこちがむくんでいる。今日はなかなか薬が効いてくれないので、お腹はじわじわと痛く、体は苔が生えちゃったようにもっさりと重たい。頭の中もむくんじゃってるみたいだなあ。眠い。描きかけの絵を仕上げて、次の作業に進まなきゃ。



5/22 小吉



 蒸し暑さで目が覚める。乾ききった土に水をやるのに、ベランダと玄関外へ何度も往復。もう初夏なのだな。大きく伸び。こないだ神社でひいたおみくじに、つかれているようだからちょっと休みなさい みたいなことが、どの部分にも書いてあったので、今日は少しゆっくりこれからのことを整理しながら過ごすことにします。あれもこれもと気が張っている時に、神様にそう言われて、ちょっとほろほろとしたのでした。小さい吉を、ありがたく頂きます。
 昨日のタンバリンギャラリーでのイベントは満員御礼。今年のSO SEAの衣は、あの草原の風はもちろん草原の土とそこに根づき息づくものを思わせる、深いあたたかみを感じた。生地をたっぷりと使った一着一着に、玉井さんをはじめ星ヶ丘に集る人たちの懐の大きさを重ねる。そんな大好きな関西の方たちと一緒にイベントをさせていただく機会をもらって、とても嬉しかった。
 象の音楽の復活祭?は、自分なんか本番となったらへなちょこでダメダメなわけだったけれど、途中 NOBUさんやバンジョーマダムのあたたかいサポートもあって、予定どおり5曲。永井さんの詩もなあやさんの詩も、好きなものばかりで、嬉しいお披露目に。自分のつくった2曲も、もっとねほんとは上手いこといけると思ったんだけど、手元操作のあれこれにいっぱいいっぱいでMCも何を喋っていたんだか。ババーン!とかっこよく復活!とか言ってたんですがね。芯からかっこよくキメラレないところが、象の音楽っぽいっちゃ、ぽい。なにしろこれまでは見た目の威圧感でなんとかなってたところがありましたし・・・。
 レモネードをおかわりして会場の中をふわふわくるくる見て回っているうちに
、ほてった時間はあっというまにクロージング。でもこの日の心の温度はぎゅっと忘れることがないでしょうね。こんな時間を今もまだ永井さんからもらっているのだなあ。離れたところにも、やさしく見守ってくれる人たちが居ることを忘れずに、もっと精進せねばいけません。はじめの一歩なんてまだ言えないかな。座り込んでいたところから、立ち上がった、そんな感じです。みなさまありがとうございました。

象の音楽 は、6/25(土)18:00〜 タンバリンギャラリーで単独ライブをします。実は子象だけでもこれまでかっちょいい(たぶん)作品をいくつも作って来たのですよ。そんなのも聴いてもらえるんじゃないかと思います。音楽にあわせた詩の朗読です。是非きてください。 ≫biweekly poet special live /fee \1000(1drink付)

そして 6/2(木)18:00〜鎌倉 cafeヴィヴモンディモンシュでのイベントでも、ちょこっと演奏します。永井宏さんがご自分で作られた最後の本『恋することについて答えを出そう』の出版を記念したポエトリーリーディングイベントです。≫詳細はこちらで。



5/21 レモネード日和



 晴れ。もう暑いくらい。今日はタンバリンギャラリーへ。これからセットリスト順に1回ずつちょいちょいと練習して行ってきます。ギャラリーにはきっと大阪の丘の風が吹いてることでしょう。玉井恵美子さんの衣と、その醸し出される空間...早く行きたい。オカズデザインさんのレモネードも楽しみです。以前一度いただいたことがありますが(写真はそのときの)
、今日のようなお天気にはもってこい。レセプションタイムは14:00〜16:00。
そして今日はちいさな象の復活祭でもあります。象にしてくれてありがとう。いつもどおり楽しくやってきましょか。お時間あったら聴きにきてくださいね。

でっかい木、とどけにいこう SO SEA 玉井恵美子 衣展
 @タンバリンギャラリー 〜5/22まで

<SO SEAレセプションティータイム>
5/21(土)14:00-16:00
オカズデザインさんの季節の柑橘レモネード、
焼き菓子などをご用意してお待ちしております。
参加費¥1,000



5/20 ベリー

 今日も快晴。近所のエゴノキの花が満開。こないだ柿の花が咲いたなあと思っていたら、もう小さい実が顔を出している。ゴミ出しのついでに玄関外の鉢に水やり。少し前にザーザー蒔いたレタスやルッコラのベビィリーフがわさわさしてきたので間引きをして、夜盗のあいつを一匹追い払った。緑ばかりの中に紅一点。苺がひとつ、またひとつとゆっくり赤くなっている。


ただいまの前にしゃがんでひとつ収穫したのは、おとつい。

毎年思うので、きっと毎年書いていると思うけど、うちではこの栽培品種の苺よりワイルドストロベリーの方が味は断然美味しい。でも放ったらかしなのに毎年生ってくれるので文句は無いです。ただ、見かけはまあまあなのに、なにせ甘みが薄いのでそのギャップにしばし黙ります。カットしてヨーグルトとかサラダにでも彩りに入れる方がいいのかも。
 ベリー界のno.1と言ったら、なにはさておき木苺だ。木苺とは呼ぶけれど、木に生るやつじゃなくて藪のようなところに生える野苺。たぶん正式にはナワシロイチゴとかっていうのだと思う。子供のころ通学路に生えていて、実の季節にはおやつがわりによく食べた。その時の真っ赤でつやつやつぶつぶの宝石みたいな色とあの美味しさがずっと忘れられなくて、夢にまでみたイチゴだ。ラズベリー、フランボワーズとか素敵なやつもいっぱいあるけれど、今まで食べたベリーと呼ぶものの中ではダントツ美味い!と思う。ほんとうに。季節になるとときどき花を道ばたでも見かけるけれど、なかなかその先に対面することができない。先日草場でクサイチゴに出会えたときは、小躍りしそうだった。たぶんひとりごちて居たと思うな。実の時期が短いので、これまでは気がつかなかったのかもしれない。人より先に鳥や虫に食べられてしまうのだろう。子供の頃摘んだナワシロイチゴより、ひとまわり小さかったけれど、甘くて懐かしい美味しさを思い出させるには十分だ。もしかして実が小さいんじゃなくて、自分の手が大きくなったせいかな。いや、いやいや。いつかあの時みたいな
大きい宝石ベリーに出会いたい。

たぶんクサイチゴ。キイチゴの種はいろいろあって、花と葉っぱを覚えないとよくわからない。



5/19 春菊の花が咲いた日



 薄いカーテンに簾越しの光があたって出来たほそい筋の影が、風に揺れて波のようにウェーブしている。その動きが面白くて、いつまで見ていても飽きない。きっと影のほうが先に動いてどこかへいってしまうだろう。
さあ、ぼんやりしてないで、今日はレッスン。昨日の夜は、絵を描きながら夢種を飲んで、消しゴムのカスにまみれて寝てしまったので、以下もまとめてアップっぷ。夢種ちゃう、梅酒。
 


5/18 原点回帰



 窓の外の緑が反射して、部屋の中を染める。その流し込まれた緑に包まれるようにして目覚めた時、ひとりじんわりと幸福感に満たされた。山が生むものの尊さ。山の近くには水が走る。雨を吸ってこんもりと膨らんだ緑を眺めて、やっぱり私は山が無くちゃだめだと確信する。
限界は自分が作ってしまうことなのかもしれないけれど、今を続けることになにか限界を感じるようになってしまった。(それも自分がそう仕向けているのかもしれないね)
 これまで長い間、一日一日を過ごすことばかりを考えてきた。たぶんそれは根本的には変わらないし、そうならざるを得ないような暮らしぷりだけど、今少しだけ、大きなスパンで夢のようなものを見るならば、たぶんいつか 今よりもっと緑に近いところへ。 富士の裾につかまれるくらいのところで暮らしたいなあ。ま、富士の懐のような実家に戻ればいいじゃん って話なんだけど、それはまだ違うのね。でもそれもいつか戻るのかもしれないな。と夢のつづきのように考えた。
 ああ、限界というより、私飽きちゃったんだな。ここで結構満喫しちゃったんだ。飽きちゃったなら、それはすごく私らしい。なにかのタイミングでやってくるだろう新しい可能性ってやつにわくわくしていよう。


木洩れ日って まあるいのよ。



5/17 ロマンティックガーデン

 クレマチスの丘へ、岩崎有加さんのロマンティックガーデンと沼津周辺在住の作家さんによるバードハウスプロジェクトを観にいって来ました。有加さんの作品にはいつもちょっとした衝撃を受けます。素敵、なんて陳腐なひと言じゃあらわせません。はあああー、こうなるのかあああー。うー。今回もそんな作品でした。いやあしかし、バードハウスも面白かったし楽しかった!作家さんを知っていると、作品をより一層楽しめることを実感。こちらが抱く勝手な親近感ですがね。
 クレマチスの丘も広くて気持ちの好いロケーション。今日はお天気があまり良くなかったので、晴れた日にもう一回行きたいなあ。沼津流の歓迎もお腹はちきれました。いやもう自分なんかまだまだ甘くてぬるいのです。
クレマチスの丘≫http://www.clematis-no-oka.co.jp/schedule/details.php?id=93
6月には馬喰町ART&EATでも、三人展されるとのこと。見なきゃね。


このあと大雨に降られて絶句するとはつゆとも知らずに無邪気な笑顔をみせる、ビールとキラキラと活字が好きなまいまい。



5/16 空っぽにするには出さなくてはいけません

  さわさわと晴れ。洗濯物がハタハタ。ちょっと疲れがでたのかお腹をこわしたりして、昨晩は早くからごろり沢山寝ました。おかげで早起きです。人との輪が広がると、なるほどやることも想うことも増えるんだなと、窓の外を眺めながら気づく。それは嬉しいことでもあり、自分のライフスタイルがちゃんと出来上がって無いと、しんどくなりもします。最近は、展示や連休なんかもあって自分の時間が変則的だったので、ちょっと自分以外の時間に流されがちかもしれません。むろん楽しい誘惑も多いので自分から積極的に突入してしまうことも多々。そんな日々の繰り返しで、気づかないくらいずつ、なにかが溜まってきてちょっと重たくなってるよう。部屋の汚れと一緒だな。まあ、そう気づいたのだから、そろそろ腰を落ち着けなければいけません。がー、週末のライブまではゴリ押しするっすよ。
土曜日、14時〜タンバリンギャラリー。sewing tableの玉井恵美子さんの衣、SO SEAの展示でのイベントです。風の衣と言葉の風をはらみに来てください。象の音楽のほかにも演奏があるみたい。


今年も苺がなりはじめた。2年くらい前に買った栽培種。名前はもうすっかり忘れてしまったなあ。
いつになく放ったらかしなのに、結構鈴なりでない?


不恰好だけどねー。上手に授粉できる虫くんが居ないのだわ。



5/15 LIBRAIRIE COTE D'UNE COULEUR

 今日は出張レッスンのあとに、昨日オープンした一色海岸書店へ行ってきた。お客さんが次から次へのいらしていて、玄関から靴がはみ出してる。満員御礼です。すこし印象が変わったアトリエを見回して、かいがいしく働くワークショップの仲間をなんか不思議な感じー(とくに昨日はメンズばかりだったのでね)と眺め、本を何冊か購入。玄関には永井さんが愛用してたバンジョーが立てかけてあって、可愛い赤ちゃんが触るたびに音が響く。たまらずに奥のソファを覗いてしまう。うるさいあの音が聴けないのはやっぱりちょっとさみしいね。あちこち写真におさめている人がたくさん居たけれど、どうもそんな気分になれず、写真が無くすみませんね。なんだろう。
 わさわさとした空気の中でふわふわとどこに居たらいいのか落ち着かず、当たり前のように一色海岸へ降りて、砂浜を少し歩く。草を摘んでるうちに自分が戻ってきて、ああこうして緑に触ることで自分を保っている(もしくは形成しようとしている)んだなあと思う。バス停のベンチで足をぶらぶらさせて風にあたって、またバスに乗って帰ってきた。買ってきた本は、ヒギンズとかデザイン系も選んでたはずだったのに、結局 樹木とか草とか庭とか全くそんなん本ばっかりだったヨ!呆れた!次はのんびりお店番しながら文学書を。




5/14 野生の食卓


 いつのまにか、台所の隅に、ねぎ坊主がおりました。放っておいたら花が咲くかな。咲いたらアフロになるね。
 昨日は練習もそこそこで、ちいさな子どもたちに誘われ草叢に埋もれながら、家族ごっこというおままごとのようなお店屋さんごっこ。葉っぱや花をちぎったり包んだりたたいたり。普通に楽しい。お母さん役の私はそのうちに「あらおいしそうね」「かわいいわね」とか口だけうまく参加しながら、自分はツルでブレスレットを作ったり傍らのフキを摘んでホクホクしておりました。大人は貪欲です。フキは今朝さっそく炒め煮にしてお腹へ。野性味のあるしっかりとした味。身体がエグみを欲しがっているよう。
 今日はのんびり過ごすことに。ちょいと草を摘みにいってから、次のフリーペーパー用の絵を描こうと思います。草場にはフキは無いけれど、セリやミツバが茂りはじめました。これがまたスーパーのよりも香りも味も強くてたまりません。萌えすぎて絵のことを忘れないようにしないと。今日は草場まで運動がてら歩いていってみようかな。



ベランダのセリ。お正月くらいにスーパーで買ったセリを、根っこの部分だけ植えておいたもの。その後新しい葉っぱが次々と出てきて、2度3度どころか何度も頂戴して今に至る。たぶん梅雨の頃とか夏前くらいに花が咲いておしまいになると思うのだけど、新しい茎が伸びると摘んで食べちゃってるので、どうなるのだろう。



そして油断してれば、あいつがこっそり芽を出している。もういいかげんほんとにアボカドの種は梅酢に..違う、埋めずに捨てるようにせねば。



5/13 Tシャツ日和  コリアンダーの花が咲いた



 ばっちりと晴れ。陽射しが強くなってきました。暑くなりそう。少しは眠気も飛ぶかしら。昨晩はOraNoaさんのライブでポーと脱力して、日付変わって帰宅後音源つくり。どうもこういうイベントごとのあった夜はアドレナリンが出ているのか、夜更かししても平気です。そのかわりに朝がごっつい重たいんですけれどね。それも単純に睡眠時間さえとれれば平気です。今日は頑張って早起きしたので、むーん、としていますが、足りない分は電車で寝ていこう。
これから夜のうちに終わらなかった編集作業を急いでして、鎌倉のmarguerite pressのブックストアへ。マーガレット隊長は象のリーダーでもありますので、お店にお邪魔しながら来週末のイベントライブの練習をちょこりしてきます。そして明日から、一色海岸書店がオープンしますよ。まぼろしにならなかったこと、是非多くの方に見に行ってほしいです。永井さんの想いを継いで、オープンにこぎつけてくれた仲間に感謝です。詳細は5/10の記事をどうぞ。 今日もよかったらマーガレットブックストアに遊びに来てくださーい。



5/12 曇り空にお祈り

 曇に覆われた白い空がゴーと低くうなる。ときたま通る米軍の飛行機の音。はじめてうちにきて聞く人は、この地鳴りみたいな音に少しどきっとするみたい。自分はもう慣れちゃって、音で空のお天気の様子がなんとなくわかる気がする。なんとなくね。戦闘機が何機も連なって低いところを飛んでいる時は、窓ガラスがバリバリ振動して電話とかテレビとか全く聞えなくなるので「いいかげんにしてー」と思う時もあるけど、でもそういうのは最近は少ないな。この辺りには米軍の主要施設がいろいろあって、何かあると反対運動もときどき起こったりする。騒音は無ければ無いほうがいいよ。ただ、地震があって米軍の支援があってから、飛んでいく飛行機にいってらっしゃいと見送るようになった。世界は国で分かれてるけど、人間は誰もただ人間なだけだ。今こうして50センチ四方のこの小さいスペースに収まって、居ないようで居る私も。筋肉ムキムキで左ハンドルの車の窓から左腕を半分出して運転してるベースの黒人とも、ゆっくり話でも出来たなら、いろいろと共通点があるのかもしれないね。
 ぼんやりしてしまうのは、お天気のせいかな。これからまた雨が強くなるとの予報。今日は夜まで出かけるので、足元が濡れないような装備でいかなくちゃ。曇り空にちいさくお祈り。まだ言葉はうまく出てこないな。そのうち空の上と電話できたらいいのにね。


5/11 それでとうとう

 うまく事が進行しなくて、ふて寝。ふて寝も飽きたので、網戸越しに水滴を感じつつ外を眺める。雨でフチまで水でいっぱいになった甕の中を、メダカがこれまで見たこともないようなハイテンションぷりで泳いでいる。ぽつん、ぽつん と水面を叩くたびに きゃほーと楽しんでるみたい。雨でぬかるんだ土が完全に乾くのはいつだろう。へんてこな形でカチカチに乾かないように、そうだな、今はあんまりジタバタしないことだ。という、ふて寝のいいわけ。さてほんとうに眠くなる前にやらなくちゃ。仕事もなんだかあるんだか無いんだか、みんなぬかるみにはまって動かない時期なのかしら。



5/10 湿った空気が音をつれてくる

 曇り。生温かく、どこかの生活音が擦れ声みたいにざーと響いているよう。とうとういつのまにか部屋の中では靴下をはかなくなって、袖なしでも平気な季節です。昨日友達の家でじゃれあった2歳の子が、上半身はだかんぼうでソファに体をこするようにころがって「きもちいいー」とご機嫌だったけど、帰ってきてキャミソール一枚になって、ふわっとした敷物を敷いた床の上でごろり転がり腕をすりすりしてみれば、なるほど素肌への感触が気持ちがいい。これまでの包んでくれるものへの気持ちよさから、解放される気持ちよさへ意識がチェンジされていきます。
ベランダの網戸の前にぽーんと投げ出した腕と顔を、外から夏の暗闇のにおいがそっとさわりにきて、このにおいを嗅いだのは、いつだったかなあと考えているうちに、うとうとそのまま眠ってしまいました。どうも最近床で寝てしまいすぎ・・・。いかーん。



 5/14〜7月中旬までの金土日(12-18時)、期間限定で『一色海岸書店』がオープンします。葉山の御用邸すぐそば。海もすぐそば。ここにこんな本屋さんがあったら、人が気軽に立ち寄れて集える場所があったら、と永井宏さんが準備していた本屋さんです。
たくさんの言葉と音と愉快と仲間が生まれた場所。わたしもときどきお店番に居ます。どうぞ遊びに来てくださいねー。今からほんとにいいシーズンです。ビーチではツルナが美味しそうに伸び始めているに違いないし!っふ。オプションでツルナまでご案内しますよ。いや、まあのんびり本屋を堪能下さい。
 そして毎週金曜日は、鎌倉HAND&SOULのBOOKSTOREも開店中。11-17時。鎌倉も葉山も緑が気持ちいい。お昼をはさんで1日のんびりと本屋のはしごもいいなあ。



5/9 ヒナゲシロード



 やさしく晴れ。細い鉢に植えてある杜仲の育ちがめざましい。こいつもどうも木になりたがっているようだ。植え替えてあげたいけれど、さてどうしようか。スペースがね。上しかないからみんな上に伸びるのかな。ベランダから顔を出して下を覗けば、ナガミヒナゲシの群生。綺麗なんだけど、自分のベランダからパラっと落ちたのかもしれない種粒が、これだけのことになってしまったことが結構こわい。今はアパートの幅まででとどまっているけれど(お隣さんなんかは抜いてるのかも)、近隣にはなるべく広がりませんように。まだ特定外来種にはなっていないようだけれど、こういう強い植物はほんとはあまりね。種壷が出来る前に少し刈りに降りるかなあ。まあほかに植物が生えることも無かったコンクリだからいっかな。




5/8 マンドリン号と釣り人と 



 ぴかっと晴れ。起きて窓をあけた瞬間「変わった」と思う。緑の蒸した、湿った夏の匂い。これだから雨あがりはむずむずと緑の中へ出かけたくなって困る。甕をのぞけばメダカも、エサ投げてくれと言わんばかりに水面近くに顔を出すようになった。
こうしてふとなにかに気づくたびに、これまで長い旅をしていたんじゃないかと思ってしまうような、でもまだ夢の中のような、焦点が浮ついたそんな日々。ほんとにボケっと、ベランダから釣り糸を垂れていた気もするけれど。
 昨日は数時間ほど鍵盤を弾くも、途中で急に"エレキの音でぎゅんぎゅんにショパンを弾く"ってのにはまって、遊び半分手習い半分のようなことをやっていた。いや、練習もちゃんと目処はつけております。(誰へのいいわけか..)象の音楽の曲は短いフレーズやコード進行のループで作ってる曲が多いので、パターンを思い出しさえすれば手が覚えている。ただ頭は空っぽでも弾けるので、あれこれふいに思い出して、ヘッドホンの中に音をわんわん響かせながらわらわらと涙がでた。ちぇ。悔しいな。今日はパソコンの機嫌をみながら音録り。



5/7 たん とん ぴち ぽつ

 さっきよりも音がふえてきたから雨の量もふえてきたみたい。どこかの犬がさかんに吠えている。これから部屋を片付けて、楽器の配置を変えて、今日からしばらくライブに向けて部屋も頭も音楽仕様に。作業をしていくのには、蓋をしめた箱のようなものをいくつも開けて、過去と対面していくことになるだろう。向き合って受け入れて乗り越えて、いけるのだろうか。まあ、つべこべいわずにそうしていかなくちゃならないし、時間はとまらないからなるようになるんだろうけど。
葉っぱたちはすこしも動かず、おとなしく静かな雨をうけている。さあ、さあさあ。私はお腹の真ん中に力を入れて、はじめよう。
http://www.youtube.com/watch?v=sokdOv62-hM




5/4 みどりの日



 みどりにまみれに行く。嗚呼美しい。草場にはもう木陰がたくさん。草のラインナップもがらりと変わって、ああ今年はこんなところにこんな草が頑張ってる!とじんわり感激。
友の美味しいちらし寿司を食べながら、草の茂みからくり出す喋り声も、さわさわと緑の中へ吸い込まれていくようで、いくら話しても足りない。
草場でこうして座り込める時期も、もうおしまいかな。足元の蟻1匹を追い払ったところで、あらゆる大地の生命に抵抗など出来るはずは無い。草を分けて水滴で裾を濡らしながら、異物と悟られないよう、静かに静かに空気に線を入れるような気持ちで歩く季節になります。




雨あがりだと、こんなお菓子みたいなキノコもポコポコ。「休みらしい休みがしばらくないんだよねえ...」とこぼせば「あたしもだよ!」とさらに強く返ってくる。どうもお互い負荷をもらってしまう性質なのだな。柏手打って元気でいよう。


5/3 マザーへの修行

 くもり。胃やられて気分もくもり。1週間くらいがんがん痛み止め飲んでたのでまあそうだよな、としか言いようがありません。今日はプチ断食。でもお腹は減る。
 昨日のライブはそりゃあもうびっくりするほど楽しくてすごかったんだけど、同じくらい現実ってやつをドーンと受けとめざるも得なくて、プライベートの事柄とも重なってちょいと暗いものを背負って帰ってきてしまった...。豪華ゲストによる6時間弱もの宴は素晴らしかった。けど本当は、ボスの一曲でいいんだわ。居ないってこういうことなんだね。隣の女の人が節々で号泣するから、こっそりちびり泣きしてたオレも号泣してしまった。チャボも涙ぐんでてね。無理すよ。ただでさえ極まり上手なんだから。 しかし曲自体では全く極まることなく。もうそのアーティストの歌なんだよね。だからそれは音楽として純粋に楽しく。やる側の重圧ったら無かったと思うけど。
 矢野顕子のパフォーマンスに圧倒されつつも、久々に観た金子マリのゴッドマザー的存在に惹かれた。歌はうたえないけど、なんつーかソウルなら私にもちょっとばかりあるかな。カウンター内でどーんと構えてるみたいなママ、いやむしろマザーを妄想。(カウンターといっても店をやりたいというよりも、人をむかえたいのですな。まあもちろん店でもいいのですが。)マリさんは前から好きだったけど、歳重ねるごとにどんどん魅力的に。いいなあ。いい。
そんなこんなで発散したり溜め込んだりのライブでした。三宅伸冶の出演が無かったのだけが残念。誰よりも三宅だろ!ってのがファン心理でしょ。おほほ。きっと事情は複雑なのだな。
マザーになるには懐深く、ぶつぶつ言っちゃあいけないのだわ。あたしの懐、モチ巾着並みにちっちゃい。グっとこらえると、穴あいちゃって裏から出ちゃうのね。駄目ね。修行だ。


以前にイラストを書かせてもらった本が海外でも出版されることに。

ソフトカバーですこし小ぶりになっていい感じ。英語版はなんか可愛い。大抵は奥付にしか入らない名前が、中表紙に名前が入ってて嬉しい!≫My Life (日本語版)
ほかにも最近お仕事した本があるのだけど、お天気が悪くて写真が綺麗に撮れないのでまた!



5/2 ふたばは光のほうへ 足は音がなるほうへ



 雨あがりのぴかぴか。先週の半ばにあちこちに蒔いた種から一斉にふたばが出ました。いつもながらの適当蒔きなので、もうなにがなんだか。でも美味しい葉っぱばかりなのでいいでしょう。いや、そうだ虫除けにラベンダーも蒔いたのだった。まあ、葉っぱを見ればわかるでしょう。ぐんぐんと大きくなあれ。
 タンバリンマーケット展も賑やかなうちに幕をおろしました。ご来場くださった皆さまありがとうございます。ギャラリーのみなさま、マーケット主催のみなさまにも感謝です。3月4月はほんとうに瞬く間に色々な出来事があって、意識が飛んでしまっているんじゃないかと思うような日々だったけれど、こうしてひとつ形あることに参加できてよかったなあとしみじみ思います。今月からはちょっと音楽のほうへ比重が傾きそうです。仕事のほうでは、来月のプレ演奏会用にいそいで選曲と編曲を。プライベートでは、ぶつぶついいながら象の音楽に浸ることになるのでしょう。ワンマンもやる予定らしいので(そのあたりは人任せ)その時はお知らせします。そしてその前に今日はライブに行って来ます。ふふふ。5時間の長丁場。なんか食べていかないとね。栄養ドリンク飲んでくか。 





4/30 ロイヤル級

 すっきりと晴れ。こんなにすてきな天気ですが、貧血です。昨日はひどくて駅で再起不能に。またしても小1時間トイレとお友達になってしまいました・・・。こんなとき駅ビルのトイレが綺麗でほんとありがたい...。それでも最寄駅だったからなんとか帰ってこれてよかったけど、レッスンもなにもかも行けず、このすがすがしい風が刺すように冷たくて寒くて、ぶるぶると震えながらほうぼうの態で戻って部屋でばたんきゅう。ノーマルな貧血じゃなくてお腹の痛みがひどすぎておこったので、あれこれしんどいことでした。やっぱさぼってないで病院に行かねば。そのためには稼がねば。
 とにかく昼過ぎから倒れるように昏々と寝て、夕方起きたらロイヤルウエディングがやってって、ぼうっと空っぽの頭でじっと眺めていたのだけど、あまりの美しさに涙がでた。プリンセスはもちろんだけど、ウエストミンスター寺院のそこかしこの縦のラインの美しさ。異国なんだなとしみじみ思わされる天井の高さ。ハリーポッターの映画みたいな衣装。まあ日本の十二単だって、海外の人からみれば絵巻物のようなのでしょうが。
ほおおー、と感動する反面、床に転がっている自分がこの上なく小さいよごれもののようでちょっと落ち込む。あらゆる物を捨ててしまいたい、と思うのでありました。身辺整理だな。(また言ってる) しかしね、血の気って ひいちゃってる時ってどこに行ってるんだろう、というのが今回の疑問ー。ぐったりとしながらトイレの鏡で顔をみて、あー血の気がないと私もこんなに色白なんだ と思ったのでした。ぎっくりと同様、一年に一回はこういうロイヤル級の貧血があるんだわ。
 そんなわけで昨日はタンバリンに行けなくて、ひょっとしてもしかして自分に会いに来てくれた人がいたら本当にごめんなさい。明日の午後、おやつの時間くらいからは在廊の予定です。マーケット展も週末残すのみ、見どころいろいろ。ぜひ楽しんできてください。



4/29 まぶたよまぶたあいとくれ

 晴れ。楽しい夜を過ごした朝は眠たいですが今日もこれから出張レッスン。そのあとタンバリンギャラリーへ向かいます。たぶん16時半くらいから在廊してます。ひっそり本でも読んでいようかな。
日没頃からはハンバートハンバートのサポートもつとめる、井上太郎さん(マンドリン)のミニライブ だいたい18:30?(入場無料)があります。今日から最終日までは、廣瀬SWAN珈琲のpray coffee(募金制)も飲めますよ。ゆるりとお立ち寄り下さい。


4/28 そうこう言っているうちに影は角度を変えて朝をつれていく

ぴかりと晴れ。部屋の床に映る葉の影が濃くなってきた。そして自分もだいぶほいしょと動けるようになってきましたよ。今日はレッスンのあとにタンバリンギャラリーへ行きます。私はまだ走れないけれど、電車はビューと走って連れて行ってくれるので18時過ぎくらいには着くかなと思います。夜はbiweekly poetで沼津から岩崎有加さんがいらっしゃるし、あちらこちらからいらっしゃる皆様にお会いできそうです。楽しみ。ココリさんのお菓子が夜まで残ってるといいなあ。
 なあやさんがブログで発表していたけれど、そう、象の音楽 復活します。とにかく短期間で様々な想いが駆け巡って、正しい判断が何なのか、そんなのあるのかなんてのもわからないけれど、今がそのタイミングならやってみる。今まで曲のベースは永井さんにお任せきりだったし、手元の楽譜にはKEYのほかは自分のパートの最低限のコードと譜割りのほかは"アドリブ"と"てきとうに"...くらいしか書いてありません・・・。作った3日後にはフレーズを忘れちゃう永井さんと一緒に、ほんとこれでよくあれだけの曲をやっていたと思わずにはいられないけれど、まあそれもバックを2人でやっていれたからで。 まずは残っている音源をききながら永井さんと自分がどんな感じで弾いていたのか1曲ずつ曲起しして、ベースラインの打ち込みかな。それからが子象のほんとの音楽。自分のちいさい脳みそでいったいどれだけの時間を費やせば、これまでのような音楽をつくっていけるんだろう・・・と思うと、先行き不安で仕方ないけれど、それでも「またやりたい」と思った自分に正直にやってみよう。いい歳した子象だしね。なあやさん(←リーダー)よろしくね。
来月にはプチ復活ステージもうやっちゃうってー。きゃー。腰曲げてる場合じゃないわよー。縁起かついで?なにか真っ直ぐなものでも食べなくちゃ。なんだろ。



4/27  8年もののアボカドが枯れたとわかった日

 びゅんびゅんガタガタと風の吹く。 窓からしばらく顔を出して風にあたって、この風は谷戸を抜けてきたな、と思う。なんとなく。暑いくらいの陽気で、はじめての半袖。
寝起きの腰は、わりといい調子だと思う。ただ、こうして座っているうちにやっぱりとジンジンしてきて、徐々に腰が横にもってかれている。そのまま歩くのでバランスをとろうと頑張る背筋とかお尻の筋肉がカッチカチ。ほんと、「すごいやろカッチカチやでカッチカチ」って普段思い出すこともないフレーズを脳内リピートなわけ。肉じゃない硬さです。ご苦労さまとしか言いようがない。それでもゆるゆると回復しているようなので、これは気長にのんびり付き合うしかないですね。週明けの武道館ライブまでになんとかなるんだろうか。もう一発おじいちゃん先生のお世話になっておこうかしら。今や「もう一発行くか〜い」は誰が言うんだろうなあ。誰が言ってくれたら納得するんだろう。三宅伸次か?武道館は10数年ぶり。たぶん最後もRCを観にいったのだった。MG'Sが来てた時かな。
そういえば最近、ドッグ・オブ・ザ・ベイがCMで流れてくるたびに、どきどきしてしまう。一瞬で時間を跳ね飛ばして引き戻されてしまうと、なんだかとても不安定な場所に立っているみたいに心がきゅうっとするよ。
 というわけで久々に今日はotisのCDを引っぱり出して聴いてみよ。いや、まずはMG'SのGREEN ONIONあたりからスタートかな。この曲に出会った頃はオルガン弾きになりたいと思ってたんだった。なれないことはなかったんだろうな。あたいの人生、全然読めないっす。
http://www.youtube.com/watch?v=_bpS-cOBK6Q
http://www.youtube.com/watch?v=UCmUhYSr-e4&feature=related
 8年ほどかけて大きくなっていたアボカド2鉢から、ついに新芽が出てこなくなった。薄々気づいていたけれど、今日、ああ、区切りってこうしてくるんだな と静かに思う。去年とも昨日とももう違う。だからやっぱりこうして他愛のない日々を書いているのだと思う。



4/26  タンバリンマーケットWEEK はじまりました

 はい。これまた見どころ満載な展示です。作家さんたちのグッズもいろいろで楽しいです。私の作品は、正面奥です。ほか8名の作家さんの展示と、willow river book serviceの古本屋さん、ココリさんのおやつが並んだり、祝土日はSWANCOFFEEのコーヒーが飲めるのでね、近辺の散策がてら寄ってくださいね。自分も早くお客さんとして観にいきたいな。欲しいものがあっちこっちに・・・。
 でも昨日がんばってギャラリーまで行ったので(小股スローロリス並みの歩行)、今日はおとなしく種まきでもしていよう。毎日みているはずのベランダの若葉の色が美しくて、今日もハっとしました。やわらかくて水分をふくんだ繊細な色。あー、草に飢えています。ここのところ買ってきたようなものばかり食べていたので、体が解毒したがってるんでしょうかね。ベランダのユキノシタでも食べとくかー。


はい。摘んじゃいました。肉厚でいい感じ。ブラボー。あー草むらにしゃがみたいなー。掴まるモノがないと立ち上がりに苦労するけど。はは。



4/25 てのひらをひろげるところから始めよう



 晴れ。陽が眩しい。今年もイチジクの葉が次々と開きだした。空に向かってひろがった葉は赤子の両手のよう。ベランダの植物たちにも葉っぱが増えて、影が多くなってきた。なにをどうしたってやっぱりちゃんと夏がくるんだなと思う。
さて洗濯を干して、仕度して、明日からのタンバリンマーケット展の搬入。まだスローモーションみたいな歩みだけど、お日さま浴びて行ってきます。しかし背中のV字と鍼パッチはいつ剥がしたらいいんだろうかね。腰はずーんとだるい。めんげん中かな。 ≫タンバリンマーケット展



4/24 草の力を信じてる (かなりだらだらと鍼灸のこと)

 やっぱり腰がやばい...というわけで、夜に鍼へ。以前行ってたところがやってなかったので、駅近くのおじいちゃん先生の鍼灸院へ。
 鍼灸とはいえ、鍼だけなのだろうと思いながら早速寝かされて、背中や腰、お尻の上あたりを中心にぷすぷすと鍼をさされる。で、電流ながしながら、プラスお灸もされて、燻され ほお〜と温まって30分くらいかな。以前の鍼の記憶では、まあこんなもんだったので終わりだろうと思っていたら以後おじいちゃん先生の技が続々と続いたのでありました。
以下、珍しくないのかもしれないけれど、なにせ初体験で面白かったので、記録がてら記します。ただ、自分は横向きに寝て、後ろ(背中の方)をやってもらったのでね、目では全然見てません。あくまでも感覚からの勝手な妄想&想像ですのであしからず。
 →熱い草?お灸の袋?みたいなので、気の流れ?血流?にそってねんごろにこする、さするの繰り返し → 熱いふわふわした筆みたいなので、部分部分なでる、こしょこしょしたり、さーっとなでたり。なにかじっと様子を見ながらやってるのか、時々沈黙。そしてこしょこしょ。これも結構ねんごろに。→ 少し先の細い熱い棒みたいなのでツンツンされる →足首(くるぶしとかかとの間くらい)にもっさりとお灸が盛られいぶされる(足にうつったので、やっとおわりかーと思った、ら違った) →背中に戻り、薄い紙越しにお灸をあてられる(イメージ的に)ときどきアチっとなる。この辺りですでに額や手のひらに汗がじんわり →カポっていう壷みたいなので吸われる(たぶんテレビとかで見たことあるヤツだ!と可笑しくなる。でもカップ?が2個しかないようで、2箇所ずつしか出来ないので、吸ってる間はじっと沈黙→外す→別の場所を吸う→沈黙 の繰り返し) → ツボをツンとされてあちこちにチクっとする何かを貼られた(パッチ?)  ここで起き上がり座った姿勢に戻ったので、もうほんとに終わりだと思ったら、先生背後に回る。→ガムテープみたいなものを背中に貼られる(帰ってきて鏡を見たら、背中に大きくVのテーピング)→トントンマッサージともみもみマッサージ→おわり。 あー終わったー、こりゃフルコースだ。色々ありすぎて順番違ってるかもしれない。
 で、そのあと、せっまい待合室でなぜかしばしお茶をすすりながら共に黙ってテレビを眺める。緊急地震速報が鳴って、同時に「あっ」とハモってしまう。「で、どこの出身だっけ?」と唐突にきかれる。(初診だけど名前すら一切訊かれてない。まあ保険とかないしね。)「静岡も原発あるよねえ」「はい、浜松の方に」「でも家はそっちじゃないでしょ?」ってなんで知ってるんですかー。「ああ、でも富士山噴火したら困るか」ってだからなんで分かるんだいって。
 21時をまわったのでそろそろとお会計を申し出る。1時間半もみっちりやってもらってしまったので、手持ちが足りるだろうか・・・と心配していたらなんと3000円。ええ?!そんなんでいいんですかい!背中が貧乏を物語っていたんでしょうか。ありがたいけど、申し訳ないような。でもこのおじいちゃん先生、大人気のよう。私のあとまだ2人来るんだよ、って、何時までやるんすか・・・。営業時間が7時-22時ってだけで結構驚いていたのに、まあ基本的に24時間やってるから、困ったらいつでも電話してってね。すごい。すごすぎる。タクシーの運転手さんが3時頃来たり、夜勤明けの人が5時頃来るんだそう・・・。そうだよね、昼間は来たくても来れない人いっぱいいるもんなあ。古く雑然とした感じの診療室で、BGMはAMラジオだったり瀬戸の花嫁ストリングバージョンだったり、入り口入った瞬間に煙にむされそうなすごいとこですけど、結構気にいった。なにしろ草の力を信じてるから、お灸はわたしに合ってるかも。すっごい煙くさくなるけど。帰り、靴がなかなかはけなくてトントンしてたら(しゃがんだり出来ないのでね)、靴べらつっこんで足首もって履かせてくれた。ちょっと顔がいかつくてすきっ歯だけどいい先生だ。

鍼灸の効果は、1日後くらいからだそう。明日の夕方くらいから少しずつ楽になるみたい。夕方かー、昼過ぎに搬入に行かなくちゃだから、3時間くらい前倒しで効きますように。みなさんも体冷やさないようにね。



4/23 しけた腰ときらきら



 雨がまたパラパラと降ってきた。風でベランダの温室シートがバタバタとあばれている。出かける予定があったのだけど、昨日から腰痛がひどくなってしまって断念。毎年この時期に一度はぎっくりで完全にしけてる。搬入まで何とかなるといいけど。
今朝は習慣的に永井さんの日記を開いてしまって、はっとする。そこには現実がありすぎて、あれからなるべく触れないようにしていたのだ。清志郎が死んじゃった時もRCの曲とか全然聴けなくなっちゃった。もちろん向き合わなくちゃとは思うけれど、開いたページは明るくてまぶしすぎて、今日は閉じる。もうすこし自分の中でゆっくり咀嚼してから、ボスのメッセージを読もうと思う。あんまりじめっとしていても、いつまでもしけてるねーと叱咤されそうだから、最後にもらった言葉を胸に今日も手を動かそう。ウエットなのが嫌いな人だったしね。
 しけた腰をため息ついてさすっていたら、仲間からきらきらした言葉が送られてきた。わたしもきらきらに輪をかけるよ。


4/21 日々

 薄曇り。自分にしたらびっくりするくらい早寝して普通に起きた。22時台かなあ、友達に「眠い...」と返信にならない返信メールをしたあと、携帯を開いたまま、ことんと床に転がってまして。ふと朝方目が覚めたら、周りには作りかけの人形がいくつもこれまた、好き放題な格好で転がっておりました。ちょっとしたガリバー気分です。
 気づけば声をかけるまもなく今日はぐんぐん始まっていて、静かに机に座ってパソコンを打っていると、白い空の下のあちこちから生活の音がする。小さくくちゅくちゅと鳥が鳴いているのが聞えるなあとおもったら、それはどこかの部屋で洗濯をしている排水の音のようでした。そういう日々のどうってことないことや、どうってことないことに気づけることが、嬉しいなあ。
あ、陽が射してきた。今日ははりきってレッスンに行ってきます。



4/20 種も巣立ち

 曇り。すこし肌寒い。タネツケバナの種がパチンパチンくるんくるん弾けてる。はじけ終わったら土を整えて、野菜の種を蒔くつもり。おとついにホームセンターに行って苗や種を色々見たけれど、結局買ってきたのは花じゃなくて野菜とかの葉っぱモノばっかり。やっぱりね。花はそうだな、たしかマリーゴールドの種があったはずだから虫除けに蒔こうっと。
 いい加減に体がこりこりで、昨日は体をほぐしてもらいに鎌倉へ。八幡さまの本堂を囲む新緑に陽が射して、はっとするほど綺麗だった。しかしほぐしてもらってもどうもすぐに肩にも首にも力が入っちゃうのね。まるでこれが正しい形みたいに体が形状記憶になっちゃってるのかな。抜き方を教えてもらったので、気づいた時にはイメージイメージ。帰ってきてトイレで用を足して、最後に便座に座ったままハアってため息を吐いた時に、全身の力がびっくりするほど抜けて、なんだか可笑しかった。我慢してたわけじゃないんだけどね。どこよりも寝てる時よりもトイレなんだなあって思って。


 さて、来週からタンバリンギャラリーで開催されるタンバリンマーケット展に参加します。先月の『みみうた』とは、ちょっと自分的にはニュアンスが違うんだけど、それでまたチクチクとやってます。詳細は、つぼにわの方にUPしました。色んな作家さんが色々な形で参加されます。楽しそう。
期間中の28日(木)には、biweekly poetがありますよ。沼津の宝、岩崎有加さんの朗読会です。有加さんの素直にぶつかるように紡ぐ等身大の言葉は、ほんとぐいぐい惹きこまれちゃうし真剣におもしろいのね。初めての方もきっとファンになっちゃうと思う。こちらも展示と合わせてどうぞいらしてくださいませ。biweekly poetの詳細はこちらで。



みみうた募金

あれこれバタバタしており、遅くなってしまいましたが、本日、日本赤十字社へ¥8000送金をいたしました。この金額をどうみるかは人によると思いますが、ひとりではなかなかできなかったことに賛同してくださったみなさまが居て、こうして気持ちを送れたこと感謝いたします。ありがとうございました。ここで満足せずに、これからも被災地を思って、ちいさく募金していこうと思います。 みみうたプレート、みなさんはどこに吊るしていらっしゃるかな。うちは玄関ドアに吊るしました。玄関に鳴るモノがあるとたしか風水的に何か良いらしい(←なんかで見た気がする)のでー。 いってきますーと ただいまーに カラカランと返事してくれてます。


4/18 雑草



 薄曇り。ナガミヒナゲシが咲き出した。今日の花は今日散って、明日はまた明日の花が咲く。そういうところが好き。あと毛ぶかい蕾のふくらみとうなだれ具合とうなじが好き。種を蓄えたふたつきのツボみたいなのばかりになっちゃう頃の姿はあんまり好きじゃないけど、寒さに負けそうになる時期に葉を出しはじめて、ちゃんと春がくるのを教えてくれるから好き。そんな雑草だから好きだ。


4/17 声

 晴れ。朝からレッスンへ。夕方急いで帰ってきて、玄関ともキッチンともいえる場所に置いてあるラジオをつける。目の前にはあわてて脱いだ靴、両脇にかばんと買い物袋。間に合ったか、と床に正座した瞬間にラジオから「へへへっ」とあの笑い声が聴こえて、続いてなんら変わらぬ永井さんの声が流れた。途端にガラガラとついに最後の砦が崩れたように涙が出た。なんども静かに眠ったお顔をみて、お骨をみて、信じられないけれど本当のことなんだと散々泣いて、とっくにわかってたつもりだったけど違った。でも声を聴いてわかったよ。永井さんはもう居ない。永遠の眠りとか、きっとどこかで見てるとか、私には全然そんな素敵なふうには思えなくて、やっぱり死んでしまったんだ、居ないのだ とその事実だけが肩に荷のように落ちてきた。声はだめだね。だぶんずっと。
こんなことばかり書いて、あまり事情に関係ない方は嫌になっちゃうだろうし、周りにもいつまでも湿っぽいとか言われそうだけど、全然かっこいいこととかわかったようなことなんて書けないから。まだ子供みたいに ごねて地団駄ふんでるような気持ちの方が多い。でも、そうか、それじゃ永井さんだって困っちゃうか。そうだよな。
 番組が終わってもしばらく床にじっと座ったまま、西日が玄関の上のガラス窓から入らなくなって薄暗くなって、足がしびれてようやくイタタタと動きながら荷物を部屋へ移動する。 先週、永井さんが亡くなったのと同じ頃に閉店することになったCOYAの最後を訪ねた時、帰り際ジュンさんにハグをしてもらって「これからだよ、これから」と背中をポンポンと叩いてもらった。キッチンの中にまだ貼られていたケルアックの写真を見て、つまづくように足を踏み出してCOYAを背にしたその時みたいに、今日床からよろよろと立ち上がってラジオのスイッチを切った時、ジュンさんに言われた「これから」の意味がやっと分かった気がする。これからなのだ。これから。なんだか色々やった気になっていたけれど、まだスタートラインの位置を教えてもらって、その線にワイワイガヤガヤとようやく並んでいただけだったのだな。
 買い物袋からひとつひとつ買ってきたものを出してしまって、洗濯物を取りこんでたたんで、短くなった髪をきゅっとひっつめて結んで、大きく息を吸って吐いてから、もう一度キッチンに戻って、訃報を聞いて以来作っていなかった食事のしたくをようやく自分の為にした。明日なにがあるかわからなくても、私たちは明日を迎えるべく生きなくてはいけない。自分にやれることは、それほどない。わからなくなったら、出来ることをひとつ、そこからやろう。
 花を咲かそうと思う。たとえとかじゃなくて言葉そのままに。緑の中、そこに私のひとつめの笑顔がある。明日、笑顔の苗を買いに行こう。



4/15 ぼくら ちきゅうのうえでねむっている



 晴れ。息を吸う。息を吐く。大きく吸いながらちょっと楽しいことを思い出してふふっと笑って、息をついて呆然と悲しくなってめそめそしたりする。まだまだそんな繰り返し。 ぐらぐらと余震がきて、こりゃ永井さんが大きな体で寝返りうってるんだなあ ふと思う。桜のたびに思い出さずにはいられないなあと思っていたのに、これでまた地震のたびにもひろしを思い出すことになってしまうじゃないか、ちぇ まったくと思ったりする。違う。ほんとうはなにひとつ忘れたくないんだな。失恋だ。大失恋だよまったく。
 もう数年前だけど、永井さんが書いた「みんなねている」の詩にピアノの曲を作って、象の音楽のライブでいちどだけやった。淡々と、でも眠る前のお祈りのような静かな曲。今日は朝から頭の中にその曲が流れてる。誰に向けてでもなく、どこに向けてでもなく。どこかでまた弾けるときがありますように。



4/13 はだかんぼうの僕たちは

 はだかんぼうの僕たちは、はだかんぼうの大将が居なくなったときいてとても困っています。とてもとても。



 桜吹雪。永井宏さんの訃報を知ったのは昨日。師であり先輩であり仲間であり友であり。こんこんと人生を説かれたり、一緒にアトリエに篭って地味に作品や音楽を作ったり、愚痴を言い合ったり、海に浮いたり本気で文句を言ったり。永井さんと会って話をするたびにどんどんと目からうろこが落ちて、それだけじゃたりなくて、波に洗われるみたいにどんどん凝り固まったモノを外されて素にされて、はだかんぼうにされちゃったんだよ。わたしは。だから時々うんと弱くなっちゃってね。まだ心の底から前向きなことなんて言えない。
でもきっと一番 はだかんぼうだったのは永井さんで、「ほら、このほうが愉快だし素敵だろう?」ってへへっと照れて笑って、みんなのお尻をペチンぺチンとしてから、今日の日射しのようにふわりと優しく トンと背中を押す。嗚呼ほんとうになんて人なんだろう。いつもいつもいつだって。
 丘の上のおうちの、風で揺れるカーテンの前で眠っている永井さんのお顔はとても穏やかで、いつもアトリエのソファで寝ていた永井さんのようで、ふと薄目をあけて「そろそろ書けた?」なんて言い出しそうだった。庭から眺める海と緑は、幸せすぎるほど穏やかな春の光りに包まれていてどうしようもない。手を合わせてみても、どうしようもなくこみあげてくるものばかりで、せっかく静かな時にと行ったのになんにもお話なんて出来なかった。出来るわけないよ。「あゆみちゃんはさ、いいもの作れるんだからいっぱい作っていけばいいんだよ」ってね、声がまだきこえる。帰り、海岸線を歩きながらやさしいお顔を思い出して、大仏さまだ と思った。 



4/11 太陽で染めてみる



 晴れ。穏やかにあたたか。プランターのフキの葉がすっと伸びて丸い日陰をつくっています。冬のあいだ全く姿を見せなかったメダカたちも水面近くに顔を出すようになりました。わたし数日体調がいまひとつでお篭り気味。病院をさぼってるせいで久しぶりに長く腹痛があったりで鎮痛剤の常用がたたったみたい。でも美味しいお誘いがあったり近場でこの好い陽気を満喫しています。
 今日は地味に制作。生地をブリーチしたり、紅茶や柿渋で染めたりしています。ブリーチすると全体の色が抜ける場合もあるけれど、特定の色だけ抜けたりするので、思いがけない変化が楽しい。生地によっても異なるけれど、緑は黄色だけ抜けてブルーだけ残ったりするのです。面白い。せっかく綺麗に染めた生地屋さんには抜いたり染めたりで申し訳ないけれどね。柿渋は陽にあてると色が濃くなるので、洗濯物の隣でちいさな布もパタパタと日光浴中。


 玄関先のルッコラの花がたくさん咲いたので、摘まんでみましたよ。花、こりゃ美味です。胡麻風味。葉よりも味としてはうまいんじゃないか?種用にいくつか残すつもりだけど、水遣りのたびにひとつ、またひとつつまんでしまいます。写真は妹ちゃんのベランダのルッコラ。こないだ行った時に無理やり食べさせたら、いやいや食べて「うん胡麻だね...」と申しておりましたよ。なぜに感動が薄いのだ。ここのはきっと放置されたまま元気な種になるでしょう。そしたらまたもらいます。
〔今日の手習い〕 Bach / Zwolf kleine Praludien1-12, Faure /FANTASY op.79

 



〔お知らせ〕
みみうたプレートの募金、まだぽつりぽつりとご連絡いただきます。ありがとうございます。すでにお預かりしている分などもありますので、4/15までに集った分でまとめ、終了したいと思います。メールでご連絡頂いたみなさまへはご案内をお送りいたしましたので、ご確認下さいね。


4/6  草の食卓 緑のものが食べたい時は元気が欲しいときだよ



 穏やかに晴れてあたたかい。街路樹になっているこぶしの白い花が一斉に満開。連なる木の下を自転車で走りながら、青空とその白の美しさに思わずにやにや。遠くに見える山がすこし霞んでいるところも春らしくてまた嬉し。信号待ちでまぶたも日光浴。

 今日はお友達の家にお呼ばれして、摘んだ草を持ってちょっぴり草の膳。緑のラインナップもだいぶ増えました。ツクシとたんぽぽの花は初モノです。ふふ。風通しの好いお部屋で集った方々とのんびり。もちもちした可愛い赤ちゃんとも遊んで和みました。
 草場にもとうとう桜が咲き始めましたよ。草もだいぶ伸びて育ってきて、あちこちにスミレの群生やたんぽぽと地面にも花が咲き始めました。そろそろ摘む葉っぱも虫との競争です。美味しいからね、虫も食べるよ。そして虫が居なければ花も咲かないだろうし、草もいずれ生えなくなるでしょう。土を踏むわたしの足の下にどれほどの虫や微生物が住んでいることか。そういう想像もつかない小さいものたちに、まわりまわって守られているんじゃないかなあって、思ったりします。いろいろね、考えるよね。私は私の身近なところを通じて、みんなはみんなで色んな方向から生きてることを考えてる。そういうことだ。そこからだ。
 土の中に眠っていた草たちがちゃんと出てきて、丸くてふわふわのミツバチが飛んだり、トカゲが走ったり、モグラがぼこぼこ土を盛り上げたり、懸命に土を掘るカラスも居たり、そんなことがありがたく心底ほっとする。ビバ草場。(←毎年言ってる)謙虚に貪欲に。


 さーて、しかしこうなってくると、ツクシとクレソンが群生するスポットが気になります。制作か、クレソンか。ひいー。究極の選択す。これは3時間早起きしかありますまい。いや、1時間昼寝してしまいそうだから、4時間・・・。よじかんて・・・。日の出かい。



4/4 春休みもらいました


 週末に静岡の妹ちゃんのところへ遊びに行って、苺狩りに行ってきました。妹ちゃん、記録更新の110個!「もう粒が小さいから」と申しておりましたけど、いやいやいやいや〜。でも私も70個近く食べましたよ。静岡の苺は、"紅ほっぺ"の方が関東でも流通していてよく見かけるけど、"あきひめ(章姫)"の方があとに残る酸味が少なくてうまい!とイシカワ姉妹は思います。

通称いちご街道、と呼ばれるビーチラインには苺のビニールハウスがいっぱい。経営家族揃っての呼び子や、ちょっと奇抜な看板マネキンたちが「寄ってって〜」(たぶん)と旗振りしてます。110個の苺も、70個の苺も、夕方にはすっかり消化されて、普通にお腹が空きました。

苺狩りピークは2月くらいなので、すこし粒が小さくて、気温が高くなるとくったりしている苺もありますが、料金は半額になっているし、今からでも十分に楽しめます。目の前の久能山東照宮のお参りとセットで来る人が多いみたいです。

 行きと帰りは途中下車して沼津によって、awatenvouとhalで"はるいちばん"展を観て来ました。お三方の作品に刺激を受けて、沼津の頼もしい面々にもお会いできて、やっぱり人を感じるところにエネルギーをもらってるなあと、つくづく思うのでした。
 帰り際、ひととき合流した まいまいたちと、恒例?のどんぐり。のんびりした店内には相変わらず独特の空気が漂っていて、どんぶらこことタライに乗ったお茶漬けやきしめんが流されてきます。

写真だとうまく撮れないんですよ。超高速で流れてるみたい...。このアミューズメント感が楽しくて、中学生の頃には沼津に来るとよく友達と来てました。そのあと、ちょっとランクアップして(料金的に)近くのスパゲティ屋に入るようになって、高校生になってからは、沼津じゃなくてもうすこし奮発して静岡へ遊びに行くようになったんですねえ。片田舎の学生にはどちらの街も充分に大きく、田舎者だとばれない様に知った気で歩くので、同じところをぐるぐる歩いたり、顔を動かさず目だけすごい動かしたり結構一生懸命だった気がします。たしかに今は都心に近いところに居るけれど、静岡なんて今だって相当な大都会です。店も食べ物の種類も多くて、こういうところに住んだら日々どうなるんだろうか、とふと思わずにはいられません。まあきっとデパ地下とかでキラキラした食べ物に心を奪われるのは、最初だけなのかもな。
 食べて飲んで喋って寝て、駿府城のお堀の満開の桜にうっとりしてと、短い滞在だったけど、好いリフレッシュになったし気分も切り替わった。お財布絡みはほとんど妹ちゃんに任せて、すっかりとお世話になった姉でありました。あっはっは。ありがとう。
 さて今日からまた作品の制作です。今月末からひとつ展示に参加させていただくことになりました。また追ってお知らせします。



4/2 笑顔の交換

 しょうがないなあ。(って誰にも頼まれてないし、まいまいは見飽きてると思うけど)じゃああたしも一発いきますよ。寝起きでむくんでますけど、せっかくだから出来立てほやほやのmpレターズ3号と。



あいにくひとり住まいなので、悪いけどさらにあたし。どーん。


どうだ。目が覚めたでしょう。
ふっふっふっふ。それにしても、鼻が・・・すんごいね。ぷふふふ。やだこの鼻の形ったら笑いがとまらない。。。いや自分が笑ってどうすんだ。
しかしこの顔で、もし誰かがぷっと笑顔になってくれるならそりゃいくらだってね。そのために顔があるようなもんだ。今日は沼津経由で静岡の妹ちゃんちへ。久しぶりの笑顔に会いに行ってきます。素敵な笑顔はこちらで


*みみうたプレート募金は、作品が戻ってきて、WEBからお求めくださった方への対応が出来次第、振込みさせていただきます。来週の中頃にはご報告できそうです。


4/1 卯の花の月



 晴れ。日のあたる窓越しがあたたかい。風はすこし冷たくて洗濯物をわさわさと揺らしています。台所に立っているときに、4月だねえとひとりごちて、ふとそういえば実家の方では4/3が雛祭りだったなあと思い出した。だからというわけでもないのだけど、酢飯をつくって、少し前に酢漬けにしておいた山葵の葉と茎を刻んで混ぜておいなりさんをつくる。
お揚げを煮た残りの汁で、シチューにでも入れようと思って買っておいたホタテを軽く煮てそれも刻んで入れてみた。山葵がピリッとスッと好いアクセント。よく見る山葵漬(酒粕の)は、あまり得意ではないけれど、こうして自分で漬けた茎葉に粕を入れて自分で作ったら美味しいのかもなあ。山葵がまた売っていたら試してみよう。
 こうしてどうも私は、気合を入れて大そうに作る時よりも、さらっと簡単なモノを作る方が、自分的にいけてるモノを作れてる気がする。料理だけでなくて、絵でも作品でも。ほいっと生まれたものの方が、ほいっと生まれたくせに美味い!と感激するからなのかね。どっちにしろ、頭の力は抜いてたほうがいいみたいです。
 今日は母さんの誕生日。父さんと違って4/1って絶対忘れないのだけど、それでわかってながらうっかりその日中に連絡し忘れると、ちょっとなんだか気まずい。一報しておきますか。


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